管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問86

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問86 (訂正依頼・報告はこちら)

Kクリニックに勤務する管理栄養士である。外来栄養食事指導を行っている。
患者は、81歳、男性。独居。10年前に2型糖尿病を発症している。前院で経口血糖降下薬を処方されていたが、服用を忘れることが多く、食事は自由に摂取していた。血糖コントロールは不良で、最近は低血糖症状もみられることから、当クリニックへ紹介された。インスリン療法を開始することになり、毎食前のインスリン注射の指導を医師から受けた。明らかな糖尿病合併症はない。
身長165cm、体重53.1kg、BMI 19.5kg/m2
血液検査値は、血糖(食後2時間)132mg/dL、HbA1c 8.3%。

1か月後に栄養食事指導を行った。患者は先月の指導内容を守っており、体重53.8kg、HbA1c 7.9%であった。体調が良くなったことから、買い物の前に30分散歩するようになり、風呂上がりに低血糖症状を起こすようになった。その時の指導内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

低血糖の予防が最優先事項となります。

選択肢1. インスリン投与量を減らす。

不適です。

 

痩せ型の場合の低血糖予防では、一般的にインスリンの投与量は減らさずに、補食を取り入れることを推奨します。

選択肢2. 入浴前に補食を摂る。

適切な指導内容です。

 

入浴後に低血糖症状を起こしてしまっているので、入浴前に補食を取ることは適しています。

選択肢3. 3食とも主食量を増やす。

適切とは言えません。

 

低血糖症状を起こすタイミングがわかっている場合、3食すべての主食量を増やす必要はありません。

選択肢4. 散歩時間を減らす。

不適です。

 

運動機能を維持するためにも散歩時間を減らす必要はありません。

まとめ

血糖低下が予測される場合、あらかじめ糖質を含む食品を摂取して予防することが大切です。

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02

低血糖改善を目的に、ふろ上がりというポイントを押さえて指導を検討しましょう。

選択肢1. インスリン投与量を減らす。

不適です。

食後のインスリン注射によって血糖のコントロールができています。そのため風呂上がりの低血糖の改善にはつながりません。

選択肢2. 入浴前に補食を摂る。

正しいです。

入浴によっても血糖は消費されるため、低血糖になることがあります。補食を摂取することで血糖を補うことができ、低血糖を予防することができます。

選択肢3. 3食とも主食量を増やす。

不適切です。

食事後の血糖はコントロールされており、低血糖がおこるのは入浴後ということが分かっています。主食の量を増やす必要はありません。

選択肢4. 散歩時間を減らす。

不適切です。

入浴時の低血糖は散歩が原因であるとは考えにくく、散歩時間を減らす必要はありません。

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