管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問87

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問87 (訂正依頼・報告はこちら)

Kクリニックに勤務する管理栄養士である。外来栄養食事指導を行っている。
患者は、81歳、男性。独居。10年前に2型糖尿病を発症している。前院で経口血糖降下薬を処方されていたが、服用を忘れることが多く、食事は自由に摂取していた。血糖コントロールは不良で、最近は低血糖症状もみられることから、当クリニックへ紹介された。インスリン療法を開始することになり、毎食前のインスリン注射の指導を医師から受けた。明らかな糖尿病合併症はない。
身長165cm、体重53.1kg、BMI 19.5kg/m2
血液検査値は、血糖(食後2時間)132mg/dL、HbA1c 8.3%。

1か月後に栄養食事指導を行った。患者は先月の指導内容を守っており、体重53.8kg、HbA1c 7.9%であった。
さらに1か月後に栄養食事指導を行った。体重53.6kg、HbA1c 7.7%であり、最近は低血糖にならなくなった。患者から「低血糖にならなくなったので、久しぶりに旅行に行こうと思います。旅行中に注意することはありますか。」と聞かれた。その時のアドバイスとして、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問題文の画像
  • アルコールは控えた方が良いですね。
  • パンとご飯は普段の量と同じにしましょう。
  • 炭酸飲料やお菓子は控えた方が良いですね。
  • 旅行先でも散歩は続けましょう。

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この過去問の解説 (2件)

01

旅行中に最も注意すべきは低血糖発作です。

選択肢1. アルコールは控えた方が良いですね。

不適です。

 

この患者の場合、普段と同じ量であれば問題ありません。

選択肢2. パンとご飯は普段の量と同じにしましょう。

適しています。

 

以前の栄養食事指導を守れていて、低血糖症状も起こさなくなったのでこのままの量で安定させることが大切です。

選択肢3. 炭酸飲料やお菓子は控えた方が良いですね。

不適です。

 

旅行中の低血糖予防のためにも減らす必要はありません。

選択肢4. 旅行先でも散歩は続けましょう。

不適です。

 

旅行中は活動量が増えているので旅行先でまで散歩はしなくてもいいです。

まとめ

旅行中は歩数が増え、活動量が増えるので炭水化物を減らせないように注意が必要です。

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02

患者の血糖コントロールは徐々に安定しています。また、旅行時に注意すべきは低血糖発作です。

これを予防する行動を考えましょう。

選択肢1. アルコールは控えた方が良いですね。

不適です。

本患者が注意すべきは低血糖発作です。飲み過ぎに注意をすれば普段と同じ量の摂取は問題ありません。

選択肢2. パンとご飯は普段の量と同じにしましょう。

適切です。

安定した血糖コントロールを維持するためにも主食の量は普段と同じにするのが重要です。

選択肢3. 炭酸飲料やお菓子は控えた方が良いですね。

不適切です。

低血糖を予防する点からも制限の必要はありません。

選択肢4. 旅行先でも散歩は続けましょう。

不適です。

旅行中は活動量が増えると考えられます。そのため意識して散歩を行う必要はありません。

まとめ

いまの患者の病態から考えられる危機とその改善・予防策を適切に検討しましょう。

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