管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問92
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問題
第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問92 (訂正依頼・報告はこちら)
K病院の消化器内科病棟に配置されている管理栄養士である。
患者は、75歳、男性。C型慢性肝炎で、10年前より通院加療していた。摂食機能に問題はない。最近、朝方の全身倦怠感が強くなり受診したところ、精査目的で入院となった。
入院時、身長165cm、体重55kg、BMI 20.2kg/m2。標準体重60kg。浮腫(−)、腹水(−)。空腹時の血液検査値は、アルブミン2.7g/dL、血糖90mg/dL、AST65U/L、ALT50U/L、アンモニア65ng/dL(基準値30~80ng/dL)。
この患者における、1日当たりの指示エネルギー量と指示たんぱく質量の組合せである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
患者は、75歳、男性。C型慢性肝炎で、10年前より通院加療していた。摂食機能に問題はない。最近、朝方の全身倦怠感が強くなり受診したところ、精査目的で入院となった。
入院時、身長165cm、体重55kg、BMI 20.2kg/m2。標準体重60kg。浮腫(−)、腹水(−)。空腹時の血液検査値は、アルブミン2.7g/dL、血糖90mg/dL、AST65U/L、ALT50U/L、アンモニア65ng/dL(基準値30~80ng/dL)。
この患者における、1日当たりの指示エネルギー量と指示たんぱく質量の組合せである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- エネルギー:1,500kcal/日 たんぱく質:35g/日
- エネルギー:1,500kcal/日 たんぱく質:70g/日
- エネルギー:2,100kcal/日 たんぱく質:35g/日
- エネルギー:2,100kcal/日 たんぱく質:70g/日
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この過去問の解説 (2件)
01
非代償性肝硬変であり、耐糖能異常はなし、高アンモニア血症、肝性脳症も認められません。
よって、たんぱく質制限、エネルギー制限は不要です。
標準体重を元に
エネルギー必要量 25〜35kcal/kg/day
たんぱく質必要量 1.0〜1.5g/kg/day 程度
指示エネルギー量は
25〜35kcal×60kg=1500〜2100kcal
指示たんぱく質量は
1.0〜1.5g×60kg=60〜90g
となります。
不適です。
解説の冒頭をご参照ください。
最も適切とは言えません。
標準体重を元にしたエネルギー必要量の範囲内ではありますが、この患者はBMI 20.2kg/㎡であり低栄養状態であるため範囲内の最低値では最も適切とは言えません。
不適です。
解説の冒頭をご参照ください。
最も適切です。
解説の冒頭をご参照ください。
標準体重を元にしたエネルギー必要量を用いる場合、患者個人の症状やBMI等も考慮した適切な数値を判断しなくてはなりません。
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02
本患者は耐糖能異常やたんぱく質不耐症がなく、またその他合併症なども引き起こしていません。そのためエネルギーやたんぱく質の制限は必要ありません。
エネルギー必要量は 25~35kcal/kg(標準体重)/日
たんぱく質必要量は 1.0~1.5g/kg(標準体重)/日
であるため、本患者の栄養素必要量は
(標準体重)=1.65×1.65×22=60(kg)
エネルギー 25~35×60=1500~2100(kcal)
たんぱく質 1.0~1.5×60=60~90(g)
このようになります。
不適です。
エネルギーは基準値に当てはまっていますが、たんぱく質量が少なすぎます。
最適ではありません。
エネルギー、たんぱく質ともに必要量に当てはまっていますが、当該患者のBMIは20.2で標準体重を下回っています。そのため、エネルギー量を増やすことが望ましいと言えます。
不適切です。
エネルギー量は適切ですが、たんぱく質量が少なすぎます。
適しています。
冒頭の解説より、本選択肢が最適といえます。
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