管理業務主任者 過去問
令和4年度(2022年)
問6
問題文
標準管理委託契約書「別表第1事務管理業務」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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問題
管理業務主任者試験 令和4年度(2022年) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
標準管理委託契約書「別表第1事務管理業務」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- マンション管理業者は、年に一度、管理組合の組合員の管理費等の滞納状況を、当該管理組合に報告する。
- マンション管理業者は、長期修繕計画案の作成業務及び建物・設備の劣化状況等を把握するための調査・診断を実施し、その結果に基づき行う当該計画の見直し業務を実施する場合は、本契約の一部として追加・変更することで対応する。
- マンション管理業者は、管理組合の要求に基づいて、自己の名をもって総会議事録を作成し、組合員等に交付する。
- マンション管理業者は、管理対象部分に係る各種の点検、検査等の結果を管理組合に報告するとともに、改善等の必要がある事項については、具体的な方策を当該管理組合に助言する。
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この過去問の解説 (2件)
01
まずは「別表第1事務管理業務」の全体像を把握し、どの項目について問われているのかを意識しましょう。
1 基幹事務
(1) 管理組合の会計の収入及び支出の調定
(2)出納
(3)本マンション(専有部分を除く。 以下同じ。 ) の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整
2 基幹事務以外の事務管理業務
(1)理事長・理事会支援業務
(2)総会支援業務
(3)その他
不適切。マンション管理業者は、毎月、管理組合の組合員の管理費等の滞納状況を、当該管理組合に報告します(標準管理委託契約書別表第1 1(2)②一)。
仮に年に一度しか報告しないと、滞納督促が遅れ、返済してもらえなくなるリスクが高まってしまいます。
不適切。マンション管理業者は、長期修繕計画案の作成業務並びに建物・設備の劣化状況等を把握するための調査・診断の実施及びその結果に基づき行う当該計画の見直し業務を実施する場合は、本契約とは別個の契約とします(標準管理委託契約書別表第1 1(3)一)。
本肢の長期修繕計画は5年に一度程度の見直しが推奨されており、必要な年度に特別に行われ、業務内容の独立性が高いと考えられているためです(標準管理委託契約書別表第1 1(3)関係コメント②)。
不適切。マンション管理業者は、「(2)総会支援業務」の一環として、管理組合がマンション管理業者の協力を必要とするとき、総会議事録案を作成します(標準管理委託契約書別表第1 2(2)六)。
あくまで総会の主体は管理組合であり、「マンション管理業者は総会を支援する立場にすぎない」というのは、実務においても非常に重要な考え方です。
適切。条文の通りです。
なお、本肢の報告及び助言は、書面をもって行うこととされています(標準管理委託契約書別表第1 2(3)①)。
点検報告書等を用いての報告や、修理見積書等を用いての改善提案を行います。
標準管理委託契約書は比較的実務に沿った具体的な規定であるため、多くの受験生にとって得点源となります。
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02
本問は、標準管理委託契約書に定める管理組合が管理業者に委託する管理事務についての知識を問う問題です。
知ってるか知らないかが大きな比重を占めますが、ある程度は、常識的に判断できる部分もあります。
標準管理委託契約書はあくまでも国土交通省が定めた「見本」であって、その通りにやらなければならないわけではありません。実務的にも「叩き台」として使うもので、そのまま使うことはありません。
ですから、実際の管理委託契約の例と内容が違うというのは当たり前のことです。
国土交通省のウェブサイトに標準管理委託契約書及び同コメント(標準管理委託契約書の解説です)が掲載されています。一読と言わず精読することをお勧めします。
不動産業:「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」の改訂(令和5年9月11日) - 国土交通省
特に逐条解説的な「コメント」にはぜひとも目を通しておくべきです。
「最も適切」ではありません。
管理業者の受託管理業務の一つとして、管理組合に対してい管理費等の滞納状況の報告を行うことがありますが、この報告は毎月行うことになっています。
標準管理委託契約書の「別表第1 管理業務」の「1基幹事務(1)出納②管理費等滞納者に対する督促」に定める業務内容には、
「一 毎月、甲の組合員の管理費等の滞納状況を、甲に報告する。」
とあります。
管理費等の徴収は通常、月単位で行っていますから、管理組合(甲)が毎月、当月の管理費等の支払い状況を把握して起きたいと考えるのは当然でしょう。
「最も適切」ではありません。
①長期修繕計画案の作成業務
②建物・設備の劣化状況等を把握するための調査・診断の実施及びその結果に基づく長期修繕計画の見直し
の2つの業務は管理委託契約とは別個の契約によります。
標準管理委託契約書の「別表第1 管理業務」の「1 基幹事務(3)本マンション(専有部分を除く。以下同じ。)の維持または修繕に関する企画または実施の調整」に定める業務内容の一のなお書きには、
「なお、乙は、長期修繕計画案の作成業務並びに建物・設備の劣化状況等を把握するための調査・診断の実施及びその結果に基づき行う当該計画の見直し業務を実施する場合は、本契約とは別個の契約とする。」
とあります。
そもそも長期修繕計画は通常の管理とは異なる特別の管理です。通常の管理に使う管理費と特別の管理に使う修繕積立金が分かれているのはそのせいです。
標準管理委託契約書は通常の管理に関する契約を前提としたものであり、特別の管理である長期修繕計画は、守備範囲ではありません。
したがって、長期修繕計画に係る契約は別契約で行うことが「標準」となります(勘違いしてほしくないのですが、これはあくまでも「標準管理委託契約書」の話です。実際の個別具体的な事案において契約書の内容にどこまで盛り込むかは、それぞれの管理業者と管理組合が話し合って自由に決めることができます)。
「最も適切」ではありません。
管理業者の受託管理業務の一つに総会支援業務があり、総会議事録「案」の作成はその一つとなっています。
しかし、総会議事録自体はあくまでも議長が作成する(標準管理規約(単棟型)第49条第1項、(団地型)第51条第1項、(複合用途型)第53条第1項)ものであり、管理業者が作成するのはあくまでも「案」です。
仮に案に変更がなくそのまま正式な議事録となるにしても、その名義は、あくまでも作成義務者である議長です。
なお、通常の場合、議長は理事長が務めます。
標準管理委託契約書の「別表第1 管理業務」の「2 基幹事務以外の事務管理業務(2)総会支援業務」に定める業務内容には
「六 甲が乙の協力を必要とするときの総会議事録案の作成」
とあります。
あくまでも支援業務としての「案」の作成に留まります。
実務的には、管理業者が議事録の素案を作り、議長(理事長)の確認を経て、正式な議事録を作成し、議長及び議長の指名する2名の出席組合員(通常は、出席理事を指名する)が署名して完成という流れになることが多いと思います。
「最も適切」です。よってこの肢が正解です。
標準管理委託契約に書いてある文言そのままです。
標準管理委託契約書の「別表第1 管理業務」の「2 基幹事務以外の事務管理業務(3)その他①各種点検、検査等に基づく助言等」に定める業務内容には、
「管理対象部分に係る各種の点検、検査等の結果を甲に報告するとともに、改善等の必要がある事項については、具体的な方策を甲に助言する。
この報告及び助言は、書面をもって行う。」
とあります。
たとえ知らなくても、専門家である管理会社が具体的な提案を含む助言をすることがあるのは適切なことだと判れば正解できると思います。
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