1級管工事施工管理技士の過去問
平成30年度(2018年)
問題A 問31

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 学科試験 問題A 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 伸頂通気方式において、誘導サイホン作用の防止には、排水用特殊継手を用いて管内圧力の緩和を図る方法がある。
  • 自己サイホン作用の防止には、脚断面積比の小さなトラップの方が大きなトラップに比べて有効である。
  • 通気弁は、大気に開放された伸頂通気管のような正圧緩和の効果は期待できない。
  • 排水立て管に接続する排水横枝管の垂直距離の間隔が2.5mを超える場合、その間隔を1ブランチ間隔という。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解 2

1 特殊継手を使う特殊継手排水システムは、伸頂通気方式の立ち上がり管の流速は減らし、管内の流れを維持するための方法になります。

2 脚断面積比の大きなトラップの方が保有水量が多いため、小さなトラップに比べて有効である。

3 上記の通りになります。

4 ブランチ間隔とは、汚水や排水の立て管に接続する分岐横枝管の垂直距離になり、2.5mで1ブランチとなります。

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02

排水・通気設備に関する問題です。

選択肢1. 伸頂通気方式において、誘導サイホン作用の防止には、排水用特殊継手を用いて管内圧力の緩和を図る方法がある。

適当です。

伸頂通気管方式は通気立管を設けずに排水立管の延長頂部を通気管とする方式です。

誘導サイホンとは排水管内の気圧変動により、衛生設備内に設けられた排水トラップの封水がサイホン作用で失われる作用をいいます。

その緩和策として、排水用特殊継手を用いる方法があります。

選択肢2. 自己サイホン作用の防止には、脚断面積比の小さなトラップの方が大きなトラップに比べて有効である。

適当ではありません。

脚断面積比は、「流出脚断面積比/流入脚断面積比」のことであり、これが大きいほど封水に対する強度は大きくなります

選択肢3. 通気弁は、大気に開放された伸頂通気管のような正圧緩和の効果は期待できない。

適当です。

通気弁には伸頂通気管のような正圧緩和の効果は期待できません。

常に開放されている通気に対して通気弁は必要時にしか開かないからです。

選択肢4. 排水立て管に接続する排水横枝管の垂直距離の間隔が2.5mを超える場合、その間隔を1ブランチ間隔という。

適当です。

1ブランチ(枝)間隔とは、本文のとおり排水立て管に接続する排水横枝管の垂直距離の間隔が「2.5mを超える」場合をいいます。

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03

排水・通気設備に関する問題です。

選択肢1. 伸頂通気方式において、誘導サイホン作用の防止には、排水用特殊継手を用いて管内圧力の緩和を図る方法がある。

問題文の通りです

 

排水用特殊継手は、排水立管と排水横枝管の合流部に接続し、継手内部の汚水を旋回させ、管内に空気の通り道を作って、排水の許容流量を高めるものがあります。

選択肢2. 自己サイホン作用の防止には、脚断面積比の小さなトラップの方が大きなトラップに比べて有効である。

自己サイホン作用の防止には、脚断面積比の大きいトラップの方が小さなトラップに比べて有効です

 

トラップは脚断面積比が大きい方が破封しにくくなります。

下図に示すように、排水管内が負圧になると発生する流出脚側の流出水量と、流入水量との流入脚側の流出水量が等しくなり、流出脚側の低下水位の高さ(H2)が、流入脚側の低下した水位の高さ(H1)より小さくなることが理由です。

図では、H1は負圧による水位の低下分です。

また、A2/A1=H2/H1 の関係があります。

選択肢3. 通気弁は、大気に開放された伸頂通気管のような正圧緩和の効果は期待できない。

問題文の通りです

 

通気弁には、背圧によって弁の蓋が閉じて、立て管系統の空気の逃げ道がなくなります。

そのため、開口した伸頂通気管のように、正圧緩和の効果が期待できません。

選択肢4. 排水立て管に接続する排水横枝管の垂直距離の間隔が2.5mを超える場合、その間隔を1ブランチ間隔という。

問題文の通りです

 

排水横枝管の垂直距離の間隔が、2.5m以下であれば、ブランチ間隔0です。

2階建てでも階高が2.5m以下になると、排水横主管と2階トイレの横排水枝管とのブランチ間隔は0として扱います。

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