1級管工事施工管理技士の過去問
平成30年度(2018年)
問題A 問38

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 学科試験 問題A 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

冷凍機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 二重効用の直だき吸収冷温水機の高温再生機内の圧力は、大気圧以下である。
  • スクリュー冷凍機は、高い圧縮比でも体積効率がよいので、空気熱源ヒートポンプとして多く用いられている。
  • 往復動冷凍機は、遠心冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易である。
  • 吸収冷凍機は、遠心冷凍機に比べて、一般的に、運転開始から定格能力に達するまでの時間が長い。

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この過去問の解説 (3件)

01

冷凍機に関する問題です。

選択肢1. 二重効用の直だき吸収冷温水機の高温再生機内の圧力は、大気圧以下である。

適当です。

直だき吸収冷温水機とは、水(冷媒)を蒸発器にて蒸発させて冷水などを製造する機器であり、冷却水で吸収器と凝縮器を冷却します。

高温再生機内の圧力が「大気圧以下」のため、ボイラー関連法規の適用は受けないものとなります。

選択肢2. スクリュー冷凍機は、高い圧縮比でも体積効率がよいので、空気熱源ヒートポンプとして多く用いられている。

適当です。

スクリュー冷凍機はその名のとおりスクリューで冷媒ガスを圧縮するのですが、高い圧縮比でも体積効率がよいので、

空気熱源ヒートポンプとして多く用いられます。

選択肢3. 往復動冷凍機は、遠心冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易である。

適当ではありません。

往復冷凍機とは、クランクシャフトが動力となったピストンでガスを高圧で吐出する圧縮機で、レシプロ圧縮機ともよばれます。

これは遠心冷凍機(ターボ冷凍機)に比べると圧縮比は大きくなり、負荷変動に対する追従性が悪くなってしまいます。

選択肢4. 吸収冷凍機は、遠心冷凍機に比べて、一般的に、運転開始から定格能力に達するまでの時間が長い。

適当です。

吸収冷凍機とは、内部に圧縮機を持たない化学的な冷凍サイクルで冷却するタイプの冷凍機です。

ですので遠心冷凍機に比べて、一般的に、運転開始から定格能力に達するまでの時間が長くなります。

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02

正解 3

1 二重効用の直だき吸収冷温水機の高温再生機内の圧力は、大気圧以下なのでボイラーの資格は不要です。

2 上記の通りになります。

3 遠心冷凍機は、往復動冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易です。

4 吸収冷凍機の冷凍サイクルは、蒸発を利用し臭化リチウムの再生などがあり圧縮式に比べ定格能力が出るまでに時間が掛かります。

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03

冷凍機に関する問題です。

選択肢1. 二重効用の直だき吸収冷温水機の高温再生機内の圧力は、大気圧以下である。

問題文の通りです

 

二重効用の直だき吸収冷温水機は、加熱源をガスや重油などをの燃焼して加熱する方式です。再生器には、低温再生器と高温再生器があり、冷水と温水を個別に活動時に取り出すことができます。

高温再生器は、機内の圧力が大気圧以下で運転されます。

選択肢2. スクリュー冷凍機は、高い圧縮比でも体積効率がよいので、空気熱源ヒートポンプとして多く用いられている。

問題文の通りです

 

スクリュー冷凍機は、空気熱源のヒートポンプに用いられています。

圧縮機はスクリュー圧縮機で、往復動圧縮機と遠心圧縮機の良い点を備えた圧縮機で、吸入-圧縮がほぼ連続で行われ、圧縮比が高く体積効率がよく、高い圧縮比のヒートポンプ向けに使用されます。

選択肢3. 往復動冷凍機は、遠心冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易である。

遠心冷凍機は往復動冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易です

 

遠心圧縮機は、吸込みベーンの開度を変えて冷媒ガスの流入量を調整し、容量制御を行います。しかし、サージング現象により30%程度までしか容量制御ができないため、それ以上はホットガスバイパス制御で容量安定運転が継続されます。

往復動冷凍機の容量制御はアンローダ制御で、シリンダー吸込み弁を制御してシリンダーを段階的に容量制御します。

選択肢4. 吸収冷凍機は、遠心冷凍機に比べて、一般的に、運転開始から定格能力に達するまでの時間が長い。

問題文の通りです

 

吸収冷凍機は、吸収冷凍サイクルで起動から安定までの運転過程があり、冷媒の蒸発・吸収液の再生など工程が多く、定格能力に達するまでに時間がかかります。

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