1級管工事施工管理技士 過去問
平成30年度(2018年)
問60 (問題B 問60)
問題文
配管用炭素鋼鋼管(白管)の管内の水の性状に関する記述のうち、管の腐食速度が増大する要因として、適当でないものはどれか。
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問題
1級 管工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 問60(問題B 問60) (訂正依頼・報告はこちら)
配管用炭素鋼鋼管(白管)の管内の水の性状に関する記述のうち、管の腐食速度が増大する要因として、適当でないものはどれか。
- pHの値が中性域よりも高pH側である。
- 密閉系の配管で水温が高い。
- 溶存酸素濃度が高い。
- 硬度が低い軟水である。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解 1
腐食の要因は以下の通りになります。
温度、pH、溶存酸素、流速が主な要因です。
1 pHが4以下(低pH)だと酸性が高く、SGPは腐食します。
pHが10以上(高pH・アルカリ性)だと皮膜が安定して腐食は低減します。
2 配管内の温度が高いと腐食の進行は早くなります。
3 溶存酸素とはSGPに対して酸化(錆)の原因になります。
4 硬度が低い軟水は腐食の原因になります。
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02
配管用炭素鋼鋼管(白管)の管内の水の性状における「管の腐食速度が増大する要因」に関しての問題です。
適当ではありません。
pH値について正しく理解していないといけません。
pH値は1から14まであり、真ん中の7が中性、それより値が大きいと「アルカリ性」、小さいと「酸性」です。
本問では「高pH」と述べているので「アルカリ性」であり、腐食速度が増大するのは「酸性」です。
反対にアルカリ性だと腐食速度は低下します。
適当です。
腐食速度の増大要因のうち「温度」に関してです。
適当です。
溶存酸素濃度が高いということは、酸化しやすくなるということです。
適当です。
硬度が高い硬水はアルカリ性ですので反対に硬度が低い軟水は腐食速度が増大します。
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03
配管用炭素鋼鋼管(白管)の管内の水の性状に関する問題です。
誤
pHの値が中性域よりも低pH側である。
pH値が4以下では酸化第一鉄の不働態被膜は溶融し、陰極反応で水素ガスが発生して腐食を急速に進行させます。
pH値が10以上では、鉄表面の水酸化物の溶融度が減少し、腐蝕が低減します。
亜鉛めっき鋼管では、pH値約6.5の微酸性水では、保護被膜が維持されないか不安定なため、比較的高い腐蝕速度を示します。
pH値は少なくとも、7 以上必要です。
正
問題文内容通りです。
溶存酸素を含む水中での鉄に対する温度の影響は、開放系の場合には、温度が80℃を頂点に、急激に腐蝕速度が減少します。
一方、密閉系の場合は、酸素が逃げられないため、温度上昇に伴い腐食が増大します。
正
問題文内容通りです。
常温の水中で鉄が腐食し続ける原因は、溶存酸素のためで、溶存酸素には下記の作用があります。
・陰極に発生する水素原子と結合し、復極によって継続して腐食されます。
・鉄の表面を不働態化して、耐腐食性を示します。
・鉄こぶ内部では酸素が達しない部分と達しやすい外部間との酸素濃淡電池を形成し、腐蝕を起こさせます。
・溶存酸素の濃度によって腐食性、腐食抑制に働くため、注意を要します。
正
問題文内容通りです。
水中の溶解成分の影響で腐食性が変わります。
カルシウムが溶解成分であれば、硬度の低い水は硬度の高い水より大きな腐食性を示します。
光度に高い水では、金属表面の炭酸カルシウムを沈着して保護膜を作り出し腐食を防ぐ働きをします。
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