1級管工事施工管理技士 過去問
令和元年度(2019年)
問7 (問題A 問7)

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 問7(問題A 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 異なる2種類の金属線を両端で接合した回路において、2つの接合点に温度差を与えると、熱起電力が生じる。
  • エンタルピーは、物質の持つエネルギーの状態量の一つで、その物質の内部エネルギーに、外部への体積膨張仕事量を加えたもので表される。
  • 融解熱、気化熱等のように、状態変化のみに費やされる熱を潜熱という。
  • 気体の定圧比熱と定容比熱を比べると、常に定容比熱の方が大きい。

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この過去問の解説 (3件)

01

「熱」に関する記述の問題です。

選択肢1. 異なる2種類の金属線を両端で接合した回路において、2つの接合点に温度差を与えると、熱起電力が生じる。

適当です。

「熱起電力」に関して述べており、本文のとおり異なる2種類の金属線を両端で接合した回路において、2つの接合点に温度差を与えると熱起電力が生じます。

選択肢2. エンタルピーは、物質の持つエネルギーの状態量の一つで、その物質の内部エネルギーに、外部への体積膨張仕事量を加えたもので表される。

適当です。

「エンタルピー」に関して述べており、エンタルピーとは物質の持つエネルギーの状態量の一つで、その物質の「内部エネルギー」に、「外部への体積膨張仕事量」を「加えた」もので表されます。

選択肢3. 融解熱、気化熱等のように、状態変化のみに費やされる熱を潜熱という。

適当です。

「潜熱」は融解熱、気化熱等のように、状態変化のみに費やされる熱をさします。

これに関連するのは「顕熱」で、顕熱は簡単にいうと、温度を変化させるための熱になります。

この違いをついた問題も頻出ですので注意してください。

選択肢4. 気体の定圧比熱と定容比熱を比べると、常に定容比熱の方が大きい。

適当ではありません。

まず、定圧比熱と定容比熱を比べた場合の結果は 定圧比熱>定容比熱です。

定圧比熱とは、膨張する体積に制限をかけないときの気体の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量です。

定容比熱とは、膨張する体積に制限をかけた場合の気体の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量です。

膨張にエネルギーが遮られる定容比熱のほうが小さいということです。

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02

1.設問の通りです。

2.設問の通りです。

3.設問の通りです。
 一方、温度変化に使われる熱を顕熱といいます。

4.誤りです。
 気体では、常に定圧比熱の方が大きくなります。

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03

熱に関する問題です。

選択肢1. 異なる2種類の金属線を両端で接合した回路において、2つの接合点に温度差を与えると、熱起電力が生じる。

問題文の内容通りです

 

問題の文章は、ゼーベック効果の説明です。

回路に起電力が生じるため、回路の抵抗に電流が流れます。この起電力を熱起電力と言っています。

ゼーベック効果は、温度測定に利用され、2つの金属を合わせたものを熱電対と言い、いろいろな種類の金属の組み合わせで、異なる測定できる温度範囲が決まります。

選択肢2. エンタルピーは、物質の持つエネルギーの状態量の一つで、その物質の内部エネルギーに、外部への体積膨張仕事量を加えたもので表される。

問題文の内容通りです

 

エンタルピーHの単位は [J] で、単位質量当たりのエンタルピーを比エンタルピー h [J/kg]と言います。

H=U+PV

U:内部エネルギー、P:圧力、V:堆積、PV:体積膨張仕事

選択肢3. 融解熱、気化熱等のように、状態変化のみに費やされる熱を潜熱という。

問題文の内容通りです

 

氷や熱湯に熱を追加えても、氷は融解にその熱を使い、熱湯は水蒸気に熱を使い、氷も熱湯も温度は変わりません。

このように、熱を加えると温度は変化せず、固体から液体、液体から固体や気体への状態変化に使われる熱量が、潜熱です。

 

潜熱に対し、熱を加えると、内部にエネルギーとして蓄えるとともに、膨張のように外部に仕事をしながら温度が上昇する熱量が、顕熱です。

選択肢4. 気体の定圧比熱と定容比熱を比べると、常に定容比熱の方が大きい。

気体の定圧比熱と定容比熱を比べると、常に定圧比熱の方が大きい

 

定圧比熱と定容比熱は次式の関係があります。

Cp-Cv=A・R

Cp:低圧比熱、Cv:定容比熱、A:仕事の熱等量(A=1)、R:ガス常数

 

固体や液体の場合は、定圧比熱と定容比熱は、ほとんど差がありません。

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