1級管工事施工管理技士 過去問
令和2年度(2020年)
問4 (問題A 問4)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 問4(問題A 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • キャビテーションとは、流体の静圧が局部的に飽和蒸気圧より低下し、気泡が発生する現象をいう。
  • カルマン渦とは、一様な流れの中に置いた円柱等の下流側に交互に発生する渦のことをいう。
  • 流体の粘性による摩擦応力の影響は、一般的に、物体の表面近くで顕著に現れる。
  • 粘性流体の運動に影響を及ぼす動粘性係数は、粘性係数を流体の速度で除した値である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

流体に関する問題です。

選択肢1. キャビテーションとは、流体の静圧が局部的に飽和蒸気圧より低下し、気泡が発生する現象をいう。

適当です。

流体の静圧が局部的に飽和蒸気圧より低下し、気泡が発生する現象を「キャビテーション」といいます。

ポンプに関する問題でも出てくる用語です。おさえておきましょう。

選択肢2. カルマン渦とは、一様な流れの中に置いた円柱等の下流側に交互に発生する渦のことをいう。

適当です。

一様な流れの中に置いた円柱等の下流側に交互に発生する渦のことを「カルマン渦」といいます。

選択肢3. 流体の粘性による摩擦応力の影響は、一般的に、物体の表面近くで顕著に現れる。

適当です。

流体の粘性による摩擦応力の影響は、物体の表面近くで顕著に現れます。

選択肢4. 粘性流体の運動に影響を及ぼす動粘性係数は、粘性係数を流体の速度で除した値である。

適当ではありません。

動粘性係数」は、粘性係数を流体の「密度」で除(÷)した値です。

参考になった数68

02

正解は 4 です。

粘性流体の運動に影響を及ぼす動粘性係数は、

粘性係数を流体の速度で除した値ではなく、

密度で除した値です。

1 記述の通りです。

2 記述の通りです。

3 記述の通りです。

参考になった数52

03

流体に関する問題です。

選択肢1. キャビテーションとは、流体の静圧が局部的に飽和蒸気圧より低下し、気泡が発生する現象をいう。

問題文内容の通りです

 

液体が飽和蒸気圧以下になると、液体内部から蒸発し気化します。流体機械内部で、流速が急変したり渦が発生すると、局部的に飽和蒸気圧以下の状態が生じ、液体が気化して空洞を作り、このような現象がキャビテーションです。

 

キャビテーションが起こって空洞が水流に乗って移動し、高圧部に至ったとき空洞は急激に壊滅して非常に高い衝撃圧力が発生し、騒音や振動を起こします。

選択肢2. カルマン渦とは、一様な流れの中に置いた円柱等の下流側に交互に発生する渦のことをいう。

問題文内容の通りです

 

カルマン渦が発生すると、円柱の左右に渦が交互にできて、円柱を振動させます。

カルマン渦の周期は流速が大きいほど短くなり、渦の間隔は流速に関係なく円柱貯系の5,6倍になります。

 

カルマン渦は、自動車や飛行機など高速で動く物に伴って発生し、横揺れ振動や騒音、金属疲労を起こす原因ともなります。

選択肢3. 流体の粘性による摩擦応力の影響は、一般的に、物体の表面近くで顕著に現れる。

問題文内容の通りです

 

運動している流体内部の近接した2つの部分に、相互に力を及ぼし合う性質を、粘性あるいは内部摩擦と言います。

粘性流体で隣り合う流体の境界面では、液体に引きずられる力が作用し、境界面の摩擦応力は、(引きずられる力/境界面面積)で計算できます。

 

流体の粘性の影響は物体表面近傍で顕著に表れ、物体近くの層を境界層と言います。

選択肢4. 粘性流体の運動に影響を及ぼす動粘性係数は、粘性係数を流体の速度で除した値である。

粘性流体の運動に影響を及ぼす動粘性係数は、粘性係数を流体の密度で除した値である

 

粘性の影響である摩擦応力τは、粘性係数(あるいは粘度)μに依存し、粘性の流体の運動に影響するのは動粘度(動粘性係数)νで、流体密度をρとすると、

ν=μ/ρ

で表します。

単位を整理すると、

粘度μ:Pa・s(ポアズ)

動粘度ν:m2/s(cm2/sの場合はストークスといいます)

参考になった数1