1級管工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
問題A 問3

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 学科試験 問題A 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

室内の空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 空気中の二酸化炭素濃度が20%程度以上になると、人体に致命的な影響を与える。
  • 空気中の一酸化炭素濃度が2%になると、20分程度で人体に頭痛、目まいが生じる。
  • 燃焼において、酸素濃度が19%に低下すると、不完全燃焼により急速に一酸化炭素が発生する。
  • 人体からの二酸化炭素発生量は、その人の作業状態によって変化し、代謝量が多くなると増加する。

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この過去問の解説 (2件)

01

以下に解説します。

選択肢1. 空気中の二酸化炭素濃度が20%程度以上になると、人体に致命的な影響を与える。

二酸化炭素濃度が上昇し、空気中の約0.1%(1,000ppm)になると20%程度の人が不快感、眠気を感じます。
深刻な影響が出始めるのは、4% (40000ppm) で、耳鳴りや刺激などの明らかな違和感が現れます。10% (100000ppm) で意識喪失、呼吸困難、20% (200000ppm) で中枢麻痺・死亡となります。
ただし、二酸化炭素濃度が上昇を続けるとその不快感に耐えられなくなり換気が行われるため、一般的な環境では40000ppmどころか、10000ppmに到達することもまずありません。
二酸化炭素濃度が数万ppm、数十万ppmまで上昇し死亡事故が起こる場合、消防設備などの「誤作動」「誤操作」が主な原因です。

選択肢2. 空気中の一酸化炭素濃度が2%になると、20分程度で人体に頭痛、目まいが生じる。

×

一酸化炭素(CO)は無味無臭の気体で極めて毒性が強く、空気中における濃度が0.02%(200ppm)に上昇すると頭痛などが起こり、さらに、濃度が上がると吐き気、めまいなどの中毒症状が進み、最悪の場合、死に至るなど身体に大きな影響を与えます。

一酸化炭素濃度が、

0.02%で2~3時間で前頭部に軽度の頭痛

0.04%で1~2時間で前頭痛・吐き気、2.5~3.5時間で後頭痛

0.08%で45分間で頭痛・めまい・吐き気・けいれん、2時間で失神

0.16%で20分間で頭痛・めまい・吐き気、2時間で死亡

0.32%で5~10分間で頭痛・めまい、30分で死亡

0.64%で1~2分間で頭痛・めまい、15~30分で死亡

1.28%で1~3分間で死亡

以上のようになります。

選択肢3. 燃焼において、酸素濃度が19%に低下すると、不完全燃焼により急速に一酸化炭素が発生する。

燃焼において、酸素濃度が19%に低下すると、不完全燃焼により急速に一酸化炭素が発生します。

酸素不足により不完全燃焼がおこるので、燃焼器具を室内で使用する際は換気をすることが大切です。

選択肢4. 人体からの二酸化炭素発生量は、その人の作業状態によって変化し、代謝量が多くなると増加する。

人体からの二酸化炭素発生量は、その人の作業状態によって変化し、代謝量が多くなると増加します。

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02

室内の空気環境に関する問題です。

選択肢1. 空気中の二酸化炭素濃度が20%程度以上になると、人体に致命的な影響を与える。

適当です。

これは管工事以外でも重要な内容です。

空気中の「二酸化炭素濃度」が「20%程度以上」になると、人体に致命的な影響を与えます。

選択肢2. 空気中の一酸化炭素濃度が2%になると、20分程度で人体に頭痛、目まいが生じる。

適当ではありません。

これは管工事以外でも重要な内容です。

20分程度で人体に頭痛、目まいが生じるのは一酸化炭素濃度が「0.02%以上」からです。

それだけ一酸化炭素は毒性が強いです。

選択肢3. 燃焼において、酸素濃度が19%に低下すると、不完全燃焼により急速に一酸化炭素が発生する。

適当です。

これは管工事以外でも重要な内容です。

不完全燃焼から急速な一酸化炭素の発生は、燃焼において酸素濃度が「19%」に低下した時からです。

選択肢4. 人体からの二酸化炭素発生量は、その人の作業状態によって変化し、代謝量が多くなると増加する。

適当です。

当然の内容ですね。

代謝量が多くなる=呼吸が多くなる→二酸化炭素発生量が増える、ということです。

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