1級管工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
問題A 問8

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 学科試験 問題A 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

伝熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 熱放射は、電磁波で熱エネルギーが移動する現象であり、その伝達には媒体の存在を必要とせず真空中でも生じる。
  • 流体内において、温度の不均一に基づく密度差で浮力が生じ、流動が起こる場合の熱移動を強制対流熱伝達という。
  • 均質な固体内部において熱伝導により移動する熱量は、その固体内の温度勾配に比例する。
  • 伝熱現象には、熱伝導、対流及び熱放射がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

伝熱に関する問題です。

選択肢1. 熱放射は、電磁波で熱エネルギーが移動する現象であり、その伝達には媒体の存在を必要とせず真空中でも生じる。

問題文通りで、正解です。

熱エネルギーが移動する現象とは、熱エネルギーを吸収あるいは放出する現象です。

電磁波はγ線や紫外線、可視光線、赤外線、短波など広い範囲の波長の波の総称で、熱として私たちが感じるのは、赤外線です。

また、太陽から放射される光は、これらの電磁波の波長を含むもので、真空中を伝わることから、媒体の存在を必要とせず真空中でも生じることが分かります。

選択肢2. 流体内において、温度の不均一に基づく密度差で浮力が生じ、流動が起こる場合の熱移動を強制対流熱伝達という。

問題文の「流動が起こる場合の熱移動を強制対流熱伝達という」は誤りで、自然対流熱伝達が正しい伝達方式です

 

熱伝達は、固体壁と流体との熱の移動には、対流、放射、伝導が複雑に関連する熱移動の現象です。

熱伝達には、自然対流熱伝達と強制対流熱伝達があります。相変換を伴うものは省略します。

強制対流熱伝達は、ポンプやファンなどの機械で、強制的に流動を行う熱伝達です。

一方、自然対流熱伝達は、加熱により温度が高くなった空気は密度が高くなりますが、周囲の空気は軽くなって対流などによる熱伝達です。

選択肢3. 均質な固体内部において熱伝導により移動する熱量は、その固体内の温度勾配に比例する。

熱伝導は、異なる温度の物体が隣接している時、高温の物質から、低温の物質に熱エネルギーが伝わる熱移動です。

熱伝導の熱量は、次で表されます。

Q=λ×A×(θ1-θ2)/L

(Q:熱量、λ:伝導率、L:物体長さ、A:物体表面積、θ1:高温、θ2:低温)

以上から、「熱伝導により移動する熱量は、その固体内の温度勾配に比例する」ことが分かります。

選択肢4. 伝熱現象には、熱伝導、対流及び熱放射がある。

問題文通りです。

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