1級管工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
問題A 問18

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 学科試験 問題A 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

熱負荷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 実効温度差は、地域、方位、時刻だけではなく壁体の断面構成によっても異なる。
  • サッシからの隙間風負荷は、室内を正圧に保つことができる場合は見込まなくてよい。
  • 熱伝導率は、物質に固有な物性値であり、その単位はW/(m・K)である。
  • 熱通過率は、壁体の構造が同じであれば、その表面における気流の速度には影響されない。

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この過去問の解説 (1件)

01

熱負荷に関する問題です。

選択肢1. 実効温度差は、地域、方位、時刻だけではなく壁体の断面構成によっても異なる。

太陽熱射の熱を受ける構造物の負荷影響を考えると、太陽熱射熱は時間的の変化し、非定常です。この非定常な場合の負荷計算に温度差を使う場合は、実効温度差(ETDn)を使用します。

実効温度差は、壁体の断面構成、外壁への全日射量、時刻などいろいろな要因で変わります。

選択肢2. サッシからの隙間風負荷は、室内を正圧に保つことができる場合は見込まなくてよい。

空調で室内を正圧としている時は、暖房・冷房ですきま風を考慮しません。

ただし、直接暖房の場合は、すきま風を考慮します。

選択肢3. 熱伝導率は、物質に固有な物性値であり、その単位はW/(m・K)である。

問題文の通りです。

 

構造体の熱伝導率は、材質によって異なりますが、密度・温度・湿度によっても異なります。

また、同じ材料による構造体でも、外壁と内壁で熱伝導率が異なることがあります。

理由は、熱伝導率が含湿率によって変化するからです。

選択肢4. 熱通過率は、壁体の構造が同じであれば、その表面における気流の速度には影響されない。

その表面における気流の速度には影響されないは誤りです。

 

熱通過率は、構造体の両面い温度差があれば、熱は高い温度側から、低い温度側に流れます。

熱通過率は、構造体材料の熱伝導率、中間空気層の熱抵抗、外壁外側と内側それぞれの熱伝達率で計算されます。

構造体の熱伝達率は、材料の表面状態、表面での気流速度や方向、熱流方向などによって異なった値を示します。

内側外壁は静止空気とみなし、外側表面は流動空気(冬は夏の2倍程度)として、熱伝達率を求めますが、屋根の状態によっても変化します。

 

以上から、熱通過率は、壁体の構造が同じであっても、その表面における気流の速度に影響されます

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