1級管工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
問題B 問4

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 学科試験 問題B 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • リスクアセスメントとは、事業場に潜在する危険性又は有害性を見つけ出し、それによるリスクを見積り、リスクレベルから優先度を定めリスクを除去、低減する手法である。
  • 金属アーク溶接作業時は特定化学物質作業主任者を選任して、呼吸用保護具の使用状況を監視させる。
  • 事業者は、解体作業前に対象建築物内で使用されているすべての材料について、石綿等の使用の有無の調査を行わなければならない。
  • 安全データシート(SDS)は、化学物質等を使用する際の安全性を確保するため、取り扱う側から供給者側に危険性・有害性に関する情報を報告するためのものである。

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この過去問の解説 (1件)

01

建設工事における安全管理に関する問題です。

選択肢1. リスクアセスメントとは、事業場に潜在する危険性又は有害性を見つけ出し、それによるリスクを見積り、リスクレベルから優先度を定めリスクを除去、低減する手法である。

リスクアセスメントについては、問題文通りです。

 

事業場を建設現場とすると、危険性や有害性とは、現場に潜在する労働災害や事故の発生要因です。そこから、災害の重大性や、作業環境による災害発生の確率から、リスクを見積もります。

選択肢2. 金属アーク溶接作業時は特定化学物質作業主任者を選任して、呼吸用保護具の使用状況を監視させる。

問題文は大筋その通りです。

金属アーク溶接作業においては、

「特定化学物質障害予防規則第27条(特定化学物質作業主任者等の選任)」

「特定化学物質障害予防規則第28条(特定化学物質作業主任者の職務)」

「特定化学物質障害予防規則第28条の2(金属アーク溶接等作業主任者の職務)」

の規定に従って、金属アーク溶接作業を行います。

選択肢3. 事業者は、解体作業前に対象建築物内で使用されているすべての材料について、石綿等の使用の有無の調査を行わなければならない。

問題文は、石綿等の使用の有無の調査に関して、その通りです。

 

解体に伴う石綿等の調査は、次の法律で決められています。

「石綿障害予防規則第3条(事前調査及び分析調査)」

調査の方法は、次の項目を実施します。

・設計図書等の文書の確認。

・目視により確認。

・その他の方法。

選択肢4. 安全データシート(SDS)は、化学物質等を使用する際の安全性を確保するため、取り扱う側から供給者側に危険性・有害性に関する情報を報告するためのものである。

安全データシート(SDS)は、化学物質等を使用する際の安全性を確保するため、取り扱う側に対して供給者側から、危険性・有害性に関する情報を提供するためのものです。

 

労安法では、次のような条文が規定されています。

「労安法第57条及び57条の2」

「労働者に危険や健康障害のおそれのある物を、譲渡または提供する者は、文書の交付等の方法で、通知対象物の事項を譲渡・提供者に、表示および文書で通知します。」

通知対象物の事項は、名称、成分と含有量、物理的・化学的性質、人体に及ぼす作用、貯蔵や取扱の注意、流出等の事故の発生時の応急措置などです。

 

安全データシート(SDS=Safety Data Sheet)は、JISでは「化学品の危険有害性情報の伝達方法−ラベル、作業場内の表示及び安全データシート(SDS)」として、定められています。

 

SDSに関する法律は、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」があり、厚生労働省が、「化管法SDS制度」として推進しています。

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