2級管工事施工管理技士 過去問
平成29年度(2017年)
問4 (ユニットA 問4)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 平成29年度(2017年) 問4(ユニットA 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 物質内部に温度差があるとき、温度が高い方から低い方に熱エネルギーが移動する現象を熱伝導という。
  • 気体を断熱圧縮した場合、温度は変化しない。
  • 熱放射による熱エネルギーの移動には、熱を伝える物質は不要である。
  • 体積を一定に保ったまま気体を冷却した場合、圧力は低くなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

熱に関して該当しないものを選択する問題です。

選択肢1. 物質内部に温度差があるとき、温度が高い方から低い方に熱エネルギーが移動する現象を熱伝導という。

物質内部に温度差がある時、

 高温の流体から低温の流体へ熱移動が起こる現象熱伝導といいます。

選択肢2. 気体を断熱圧縮した場合、温度は変化しない。

断熱圧縮とは、

 熱が流入・流出することのない環境において、

 気体を圧縮することを言います。

 また、同環境において気体が膨張すること断熱膨張といいます。

 断熱圧縮時には温度が高くなり、

 断熱膨張時には温度が低くなります。 

選択肢3. 熱放射による熱エネルギーの移動には、熱を伝える物質は不要である。

熱放射による熱エネルギーの移動には、

 熱を伝える物質は不要です。

 これは、赤外線を分子にあてることで分子自体の動きが活発化し、

 その運動により温度が温まる原理を使用しているためです。 

選択肢4. 体積を一定に保ったまま気体を冷却した場合、圧力は低くなる。

ゲイリュサックの法則において、

 【体積を一定にした場合、気体の圧力と温度は比例する】

 というものがあります。

 よって、体積を一定に保ったまま気体を冷却(つまり温度を下げる)と、

 圧力もあわせて低くなります。 

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02

適当でないものは「気体を断熱圧縮した場合、温度は変化しない。」です。

選択肢1. 物質内部に温度差があるとき、温度が高い方から低い方に熱エネルギーが移動する現象を熱伝導という。

正しい

熱伝導とは、熱エネルギーが主として、固体中を高温側から低温側に移動する現象のことをいいます。

選択肢2. 気体を断熱圧縮した場合、温度は変化しない。

誤り

気体を断熱圧縮させると、同じ熱量のまま体積が小さくなり、体積あたりの熱量が大きくなります。

すなわち、体積あたりの空気分子の運動量が多くなり、温度があがります。

選択肢3. 熱放射による熱エネルギーの移動には、熱を伝える物質は不要である。

正しい

熱放射は、物体表面から放出される赤外線(電磁波)によって熱が移動する現象です。

ですので、伝搬に媒体の存在は必要ありません。

選択肢4. 体積を一定に保ったまま気体を冷却した場合、圧力は低くなる。

正しい

体積を一定に保ったまま気体を冷却した場合、凝縮が始まり、蒸気圧が低下するため、気圧も下がります。

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03

熱に関する問題です。

選択肢1. 物質内部に温度差があるとき、温度が高い方から低い方に熱エネルギーが移動する現象を熱伝導という。

問題文の内容通りです

 

異なる温度の物体が隣接しているとき、高温側の物質から、低温側の物質へ熱エネルギーが伝わる熱移動現象が、熱伝導です。

 

建築材料では、固体が1つであっても、内側には空隙があるのが普通で、熱の伝わりとしては、空隙は放射や対流と言った熱現象がありますが、実際の固体の高温と低温の伝熱は、空隙はないものとし、熱伝導だけで扱います。

選択肢2. 気体を断熱圧縮した場合、温度は変化しない。

気体を断熱圧縮した場合、温度は上昇する

 

気体を外部との間で熱の出入りができないようにした容器で、圧力や体積を変化させることを断熱変化と言います。

この状態で気体を圧縮させると、外部から仕事が加わったと解釈され、熱力学の第1法則から、内部エネルギーの増加となって、気体の温度が上昇します。

これは、断熱圧縮によって、温度が上昇するということです。

選択肢3. 熱放射による熱エネルギーの移動には、熱を伝える物質は不要である。

問題文の内容通りです

 

熱放射は、物体が電磁波として熱エネルギーを放出・吸収する現象で、熱エネルギーの伝達には媒体の存在は必要ありません

選択肢4. 体積を一定に保ったまま気体を冷却した場合、圧力は低くなる。

問題文の内容通りです

 

気体の状態式から、次の式が成り立ちます。

これは、ボイルの法則と、シャルルの法則を合わせた形です。

P0・V0/T0 = P1・V1/T1

0は状態変化前の気体の状態で、1は状態変化後の状態です。

 

体積を一定に保ったまま気体を冷却したため、上式は、次のようになります。

P0・V0/T0 = P1・V0/T1

T0→T1は低くなるため、P0→P1も低くなります。(圧力は低下します。)

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