2級管工事施工管理技士 過去問
令和4年度(2022年)前期
問20 (ユニットB 問14)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和4年度(2022年)前期 問20(ユニットB 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

排水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 器具排水負荷単位法において、排水横主管は同じ管径であれば勾配に関係なく許容される排水負荷単位数は同じである。
  • 排水管径40mmの排水勾配は1/50とする。
  • 地中埋設排水管の管径は、50mm以上が望ましい。
  • ボトルトラップはSトラップと比べて封水損失は少ない。

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この過去問の解説 (2件)

01

排水設備は下水道とは異なり、汚水、雑排水、雨水とに分かれています。

そのため、それぞれを混同しないように気を付けましょう。

選択肢1. 器具排水負荷単位法において、排水横主管は同じ管径であれば勾配に関係なく許容される排水負荷単位数は同じである。

管径、勾配、衛生器具の種類によって排水負荷単位数は異なります

器具排水負荷単位法(きぐはいすいふかたんいほう)は、器具排水負荷単位と勾配を基に接続する排水管の管径を算出する方法であり、器具トラップ口径以上で、かつ30mm以上とします。また、地中埋設管(ちちゅうまいせつかん)は50mm以上が望ましいとされています。設問は排水管の勾配を考慮していないため、誤りとなります。

選択肢2. 排水管径40mmの排水勾配は1/50とする。

排水管径40mmが最小口径となる器具の例は、浴槽や洗濯機、小便器が該当します。屋内排水横管の管径が65mm以下のものの最小勾配は1/50とされています。

選択肢3. 地中埋設排水管の管径は、50mm以上が望ましい。

地中埋設排水管の管径は、土壌内の細菌による腐食や、埋設による外部からの応力に耐えうる強度を保てる材質、管径、厚みを確保する必要があります。地中のほかにも地下の階の床下の排水管も50mm以上が望ましいとされています

選択肢4. ボトルトラップはSトラップと比べて封水損失は少ない。

ボトルトラップは横から見るとボトルやポットのような口径の広い形状をしており、管を曲げたSトラップの封水(ふうすい)よりも大容量を確保できるので、封水損失は少ないです。

まとめ

この問題では、専門的な用語(器具排水負荷単位法など)がありましたが、その場合は消去法として他の設問に取り組みましょう。ボトルトラップや管トラップの違いを理解し、排水管径の一覧を見ておくなどを行うことでなんとなくでも覚えられると思います。

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02

排水設備に関する問題です。

選択肢1. 器具排水負荷単位法において、排水横主管は同じ管径であれば勾配に関係なく許容される排水負荷単位数は同じである。

器具排水負荷単位法において、排水横主管は同じ管径であれば、勾配に応じて許容最大排水負荷単位数が変化する

 

器具排水負荷単位法での、排水横主管は、排水横枝管から排水立て管へ排水を通す管で、同時に、排水立て管・排水横枝管・器具排水管からの排水・機器からの排水をまとめて敷地排水管へ導く管です。

管径は、接続する排水立て管や排水横枝管の中で、最大管径以上とし、下表のように決定します。

管径 [A]

排水横主管及び敷地排水管に接続可能な

許容最大器具排水負荷単位数

勾配
1/2001/1001/501/25
50  2125
65  2431
75 202736
100 180216250
125 390480575
150 7008401000
2001400160019202300
2502500290035004200

選択肢2. 排水管径40mmの排水勾配は1/50とする。

問題文の内容通りです

 

排水横管の勾配は、下表のようになります。

管径最小勾配
65 mm以下1/50
75 mm1/100
100 mm1/100
125 mm1/150
150 mm以上1/200

(SHASE-S 206より)

選択肢3. 地中埋設排水管の管径は、50mm以上が望ましい。

問題文の内容通りです

 

配水管の最小管径は、トラップ口径以上で、30 mmとします。

地中に埋設する場合、地階の床下に設ける場合は、50 mm以上とします。

選択肢4. ボトルトラップはSトラップと比べて封水損失は少ない。

問題文の内容通りです

 

Sトラップはサイホン式トラップで、通水路内を満水状態で流すことでサイホン現象を起こし、トラップ内を排水自身の流水で洗う自洗作用があり、水封部が少なく水封が破られやすい。

 

ドラムトラップは非サイホン式トラップで、流水が下方よりくぐり抜けて上方にあふれる方式です。

ドラムトラップは、脚断面積比が大きく破封しにくい。

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