2級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)前期
2 問17
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問題
2級 管工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)前期 2 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
浄化槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 厨房排水等、油脂類濃度が高い排水が流入する場合には、前処理として油脂分離槽又は油脂分離装置を設ける必要がある。
- 処理工程の一次処理とは、主として沈降性の浮遊物を除去することである。
- 小規模合併浄化槽では、窒素やりん等はほとんど除去することができる。
- 生物処理法のひとつである嫌気性処理法では、有機物がメタンガスや二酸化炭素等に変化する。
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この過去問の解説 (1件)
01
家庭から出た生活雑排水やし尿などの汚水を環境にそのまま放出することは、環境汚染につながります。
そこで、排水設備として浄化槽を導入することで、排水が浄化した処理水として環境中に放出し、環境汚染を防止することができます。
油脂分離装置としてグリーストラップ(油脂阻集器)があり、排水中に含まれる油脂を集める役割を果たします。業務用の厨房や油脂を扱う工場の排水設備に必ず取り付けなければなりません。
また、油分のほかに酸やアルカリ性の強いものなどを排水する可能性がある場合にも別の阻集器を設けなければなりません。
一次工程では沈降性の浮遊物を除去し、二次工程では浄化槽内に生息する微生物を利用して排水中の有機物を分解し、活性汚泥とします。
その後、活性汚泥は排水と重力差で沈殿するため、浄化された処理水の上澄み部分のみが排出されます。
小規模合併浄化槽(しょうきぼがっぺいじょうかそう)では、リンをほとんど除去することができません。
りんの除去システムは大規模な合併浄化槽で適用されていますが、家庭用などに使われる小規模なものでは適用されていません。排水中の有機物に含まれる窒素の除去はできます。
嫌気性(けんきせい)処理法では、酸素を嫌う微生物により有機物が分解され、二酸化炭素やメタンガス、汚泥が生成されます。生成されたメタンをうまく回収できればエネルギーの確保ができますが、好気性微生物を利用した方式よりも除去率が低く、酸素は供給しませんが保温する必要があり、流入する汚水の濃度が低い場合にはうまく微生物の反応が得られないなどのデメリットもあります。
りんや窒素の除去は浄化槽の詳細まで理解していなければ解くことは難しい問題となっています。
この場合は、他の設問で正誤を判断することで、消去法として解いていくこともできます。他の設問では過去に出題されたことのある内容ですので、導き出しやすいかと思います。
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