2級管工事施工管理技士 過去問
令和4年度(2022年)前期
問27 (ユニットC 問4)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和4年度(2022年)前期 問27(ユニットC 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • スパイラルダクトの接続には、差込み継手又はフランジ継手を用いる。
  • エルボの内側半径は、円形ダクトではダクトの直径の1/2以上とする。
  • ダクトの断面を変形させる場合、上流側の拡大角度及び下流側の縮小角度は45度以内とする。
  • 長方形ダクトの板厚は、長辺と短辺とも同じである。

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この過去問の解説 (2件)

01

ダクトは換気用、空調用といった空気を送り込むための管をいいます。ダクトの問題ですので、水などの液体には関係しないものですので混同しないように注意しておきましょう。

選択肢1. スパイラルダクトの接続には、差込み継手又はフランジ継手を用いる。

スパイラルダクトは管の周囲を溶融亜鉛メッキでらせん状に巻いた管をいいます。接続は継手の差込み、ビス打ち、シーリング、ダクトテープによる施工の差し込み継手や接続部に凸部を作ってボルト締めを行う施工のフランジ継手で行います。

選択肢2. エルボの内側半径は、円形ダクトではダクトの直径の1/2以上とする。

エルボとは、別方向にダクトを曲げる際に円滑に流体を流すために設けられる部材で、カーブを描いた形状の管をいいます。エルボの曲率半径は大きければ大きいほど流体が円滑に進むようになり、管への負担も少なくなります。

選択肢3. ダクトの断面を変形させる場合、上流側の拡大角度及び下流側の縮小角度は45度以内とする。

適当ではありません

ダクトの断面を変形させる場合は、管内の圧力損失を防止するために拡大角度は15度以内、縮小角度は30度以内とする必要があります。圧力損失が大きいと、管が内部の流体により振動を起こしたり、管の断面を変形させる部分で流体がぶつかり傷つけたりするため破損の原因となります。

選択肢4. 長方形ダクトの板厚は、長辺と短辺とも同じである。

長方形ダクトの板厚は長辺短辺ともに同じ板厚とし、板厚の選定基準は、ダクト内の圧力(低圧・高圧1、高圧2)によります。

まとめ

ダクトの圧力損失と角度は頻出問題ですので、拡大15度、縮小30度以内と覚えておきましょう。

また、フランジ(つば部分)や板厚、アスペクト比などもよく出題されますので、過去問題を繰り返し解いておくといいと思います。

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02

ダクト及びダクト附属品に関する問題です。

選択肢1. スパイラルダクトの接続には、差込み継手又はフランジ継手を用いる。

問題文の内容通りです

 

円形スパイラルダクトの継手接合は、フランジ継手接合と差込み継手接合があります。

 

フランジ継手接合は、径 600 mm以上のダクトで採用され、フランジ部に折り返しができないときは、シールをします。

 

差込み継手接合の場合は、差込み継手を直管に差し込む前に、継手と直管の両端のへこみや、折れ曲がりなどがないことを確認し、完全な円形になっていることを確認します。

接続時には、継手外面にシール材を塗布し、スパイラルダクトを指し込み、ビス止めしてからダクト用テープで、差込み長さ以上の外周を二重巻します。

選択肢2. エルボの内側半径は、円形ダクトではダクトの直径の1/2以上とする。

問題文の内容通りです

 

円形ダクト用エルボには、プレス加工のベンド形エルボと、口径の大きい場合に使われる多節エルボがあります。

エルボの曲げ半径Rは、ダクト直径Dに対し、ベンド形エルボの場合は、R≧(1/2)D とします。

 

多節エルボ(えび形)の場合は、R≧Dとします。

選択肢3. ダクトの断面を変形させる場合、上流側の拡大角度及び下流側の縮小角度は45度以内とする。

ダクトの断面を変形させる場合、上流側の拡大角度は15度以内、下流側の縮小角度は30度以内とする

 

ダクトの断面を変化させるときは、圧力損失を少なくするように急激な変化は避けます。

断面拡大部は15°以内、断面縮小部は30°以内とします。

分かりやすいように、図で概要を示します。

選択肢4. 長方形ダクトの板厚は、長辺と短辺とも同じである。

問題文の内容通りです

 

板厚は下表のように、ダクト長辺に応じて変化し、短辺の板厚は長辺と同じです。

ダクト長辺 [mm]板厚 [mm]
450以下0.5
450超え750以下0.6
750超え1500以下0.8
1500超え2200以下1.0
2200超え1.2

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