2級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
1 問2
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問題
2級 管工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 1 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
水に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 軟水は、カルシウム塩、マグネシウム塩を多く含む水である。
- BODは、水中に含まれる有機物質の量を示す指標である。
- 0℃の水が氷になると、体積は約10%増加する。
- pHは、水素イオン濃度の大小を示す指標である。
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この過去問の解説 (1件)
01
施工において、工場作業や掘削時、河川の工事などに自然水に関わることがありますが、環境中に排出する水の水質によっては水質汚濁(すいしつおだく)となってしまう場合があります。
環境や人体に悪影響を及ぼさない為にも、水質汚濁防止法という法律により、排水基準が定められています。
適当ではありません。
軟水(なんすい)とは、水中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの金属イオン物質が比較的少量の水をいいます。反対に金属イオン物質が多く含まれている水を硬水(こうすい)といいます。ヨーロッパなどでは、鉱山が多く存在しており、金属イオン物質が多く含まれています。
日本はヨーロッパと比較して鉱山が少なく、金属イオン物質は少ない水が豊富に存在しています。
軟水は味覚として比較的飲みやすく、硬水はカルシウムとマグネシウムがどちらも苦み成分であり、多く含まれていると飲みにくいともいわれています。また、硬水はミネラルを多く含むので健康にいいですが、飲み過ぎると胃腸の活動が活発になり、下痢を引き起こすので注意が必要です。
BODは 生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand)といわれており、水中に含まれる微生物や水中植物などの有機物が呼吸や分解をするのに必要な酸素量です。BODの数値が高ければ高いほど有機物の量(酸素要求量)が多いことを示し、水質汚濁の指標として用いられます。
多くの物質は、液体から固体へ状態変化するとバラバラに散らばった状態から分子同士が整列してくっつきあうため体積は小さくなります。
しかし、水は反対に固体になると液体よりも体積は大きくなります。
(水分子が三角形のような独特な形状で、固体になると三角形が上に凸になる状態で整列しますので、液体でバラバラになっている状態の方が隙間が少なくて済むのです)。
pH(ピーエイチ)とは、日本語に直訳すると水素イオンの指数、数量(Potential Hydrogen)となります。水素イオンの量が0-14の範囲内で値が14に近いほど、強いアルカリ性を示し、反対に0に値が近いほど強い酸性を示します。7の場合は中性を示します。
過去に工場廃水を未処理のまま自然環境中に排出したことで、カドミウムによるイタイイタイ病やメチル水銀による水俣病が大きな問題となりました。
現在では水質汚濁防止法により厳しく規制が行われたことで上記の病気の発症はないものの、水質の富栄養化によるアオコや赤潮の問題が続いています(アオコや赤潮は人為的な原因の他に自然由来の原因もあります) 。
水質汚濁とならないように、施工中の排水にはあらかじめ処理が必要であることを覚えておきましょう。
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