2級管工事施工管理技士 過去問
令和4年度(2022年)後期
問3 (ユニットA 問3)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和4年度(2022年)後期 問3(ユニットA 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 圧力計が示すゲージ圧は、絶対圧から大気圧を差し引いた圧力である。
  • 毛管現象は、液体の表面張力によるものである。
  • 流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、流体の密度と関係しない。
  • 定常流は、流れの状態が、場所によってのみ定まり時間的には変化しない。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、流体の持つ特性(密度、粘度、管との接触など)が管内にどのような影響を与えるのかが重要となります。

選択肢1. 圧力計が示すゲージ圧は、絶対圧から大気圧を差し引いた圧力である。

完全真空の状態の圧力から、大気中にある圧力を差し引くことで、測定する対象への圧力が、大気中で正か負かを測定することができます。尚、大気中にある圧力は、正にも負にもかかっていないことを前提としています。

選択肢2. 毛管現象は、液体の表面張力によるものである。

毛管現象とは、管内の流体が周囲の水位よりも異なる位置へ移動することをいいます。例としては、水を張ったバケツの中に毛ほどの細い透明な管を差し込むと、管内の水の水位が管外の水位よりも高い位置にあるのが見えます。この現象は、管内の壁と水分との摩擦角度や表面張力、液体の密度や水が壁を濡らす物質かどうかにも関係があります。

選択肢3. 流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、流体の密度と関係しない。

適当ではありません

流体が満流で流れるということは、管内に空気が無い状態であるため、流体そのものの密度や粘度が直接接触している配管の抵抗に大きくかかわります。圧力が配管抵抗よりも大きくなければ流体が流れることはないため、密度と圧力はとても重要な関係にあります

選択肢4. 定常流は、流れの状態が、場所によってのみ定まり時間的には変化しない。

定常流とは、常に一定の流れという意味であり、時間が変化しても流れは変わりません。場所によって定まるということは、その場所ごとに一定の基準(係数)が異なるため、設問のような文章になります。

まとめ

専門的な文章が多く、日本語も難しい表現となっているため勘違いをすることがあると思いますが、文章の中の単語を拾って頭の中でイメージできるようになるといいと思います(毛細管現象、毛管現象、満流、定常など)。

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02

流体に関する問題です。

選択肢1. 圧力計が示すゲージ圧は、絶対圧から大気圧を差し引いた圧力である。

問題文の内容通りです

 

大気圧は、地上では、101.32 kPaで、10 mの水圧に相当します。

絶対圧は、絶対真空圧を基準とした圧力です。

ゲージ圧は、大気圧を基準とした圧力で、以下のように表されます。

ゲージ圧=絶対圧-大気圧

一般の圧力計で測定する圧力は、ゲージ圧です。

選択肢2. 毛管現象は、液体の表面張力によるものである。

問題文の内容通りです

 

毛管現象は、液体中に細い管を挿入したときに、液体が上昇あるいは下降する現象です。

この現象は、液柱に作用する重力と表面張力の鉛直成分のつり合いによるものです。

 

表面張力は、液体の自由な表面では、流体を縮小しようとする性質から来るものです。

選択肢3. 流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、流体の密度と関係しない。

流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、流体の密度に比例する

 

流体が管路を流れるとき、粘性のために、流体と流体の間・流体と固体との間に摩擦力が働き、流体の運動を妨げる抵抗となり、流体エネルギーを失います。

摩擦損失は、この失われた流体エネルギーで、圧力損失(Δp)として圧力が減少します。

 

圧力損失Δpは、ダルシ―ワイスバッハの式で求められます。

Δp=p1-p2=λ(l/d)・(ρv2/2)

p1:配管上流部圧力、p2:配管下流部圧力、λ:摩擦係数、l:配管長さ、d:配管径、

ρ:流体密度、v:流速

選択肢4. 定常流は、流れの状態が、場所によってのみ定まり時間的には変化しない。

問題文の内容通りです

 

流れの中に1本の曲線を考え、曲線上の任意の点の接線が流れの方向と一致するときには、曲線を流線と言い、流線で囲まれた管を流管と言い、流れの状態を表します。

 

流れの状態が場所によって、時間とともに変化する流れが、非定常流です。

流れの状態が場所によって決まり、時間的に変化しない流れが、定常流です

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