2級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
2 問5

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問題

2級 管工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 2 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

放射冷暖房方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 放射冷暖房方式は、室内における上下の温度差が少ない。
  • 放射暖房方式は、天井の高いホール等では良質な温熱環境を得られにくい。
  • 放射冷房方式は、放熱面温度を下げすぎると放熱面で結露を生じる場合がある。
  • 放射冷房方式は、室内空気温度を高めに設定しても温熱感的には快適な室内環境を得ることができる。

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この過去問の解説 (1件)

01

放射冷暖房方式について、以下にそれぞれを記載します。

放射冷房方式

輻射を利用した冷房方式で、天井や壁、床に放射板を設置し、冷水または冷風を流すことで体温より低い輻射面を作り出し、ゆっくりと家全体をを冷やす方式です。

放射暖房方式

輻射を利用した暖房方式で、天井や壁、床に放射板を設置し、温水又は温風を流すことで放射板を加熱し、輻射によってゆっくりと家全体を温める方式です。

いずれも風を感じずに温度調節を行うため、快適に過ごすことができ、地下水や太陽光などの自然エネルギーを用いて加熱、冷却を行うことができます。

選択肢1. 放射冷暖房方式は、室内における上下の温度差が少ない。

なにも設置していない場合、夏季では日光により天井が熱され、冬季は冷気、雪などで床や壁が冷やされ、時間経過とともに温度差が生じます。放射冷房方式では天井(に設置された放射板)を冷やし、放射暖房方式では壁や床(に設置された放射板)を温めることで快適な室温を保つことができます。

選択肢2. 放射暖房方式は、天井の高いホール等では良質な温熱環境を得られにくい。

適当ではありません

放射暖房方式では、天井が高い室内においてもむらなく快適に過ごすことができます。天井や壁、床に放射板を設置してあるため、輻射により室内全体を温めることができます。

選択肢3. 放射冷房方式は、放熱面温度を下げすぎると放熱面で結露を生じる場合がある。

結露は、外気と壁などの物体間の温度差や一定以上の湿度がある場合に発生します。放射冷房方式は対流冷房方式よりも設定温度が高くても快適に過ごせるため、高めに設定しておきましょう。

選択肢4. 放射冷房方式は、室内空気温度を高めに設定しても温熱感的には快適な室内環境を得ることができる。

体温よりも低い温度(例:室温28℃)であれば、輻射によって熱移動をするため、稼働から時間はかかりますが快適な環境を保つことができます。

まとめ

放射暖房方式という言葉なじみが少ないものですが、床暖房やホットカーペットをイメージするといいと思います(厳密には異なりますが、あくまでイメージです)。

対してエアコンのような温風や冷風を流す方式は対流型冷暖房方式ですので、一緒に覚えておきましょう。

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