2級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
2 問16

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問題

2級 管工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 2 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 貯蔵能力1,000kg未満のバルク貯槽は、その外面から2m以内にある火気をさえぎる措置を講じ、かつ、屋外に設置する。
  • 液化石油ガス(LPG)用のガス漏れ警報器の有効期間は、5年である。
  • ガスの比重が1未満の場合、ガス漏れ警報設備の検知器は燃焼器等から水平距離10m以内に設ける。
  • パイプシャフト内に密閉式ガス湯沸器を設置する場合、シャフト点検扉等に換気口を設ける。

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この過去問の解説 (1件)

01

私たちの生活に無くてはならない火ですが、ガスの設置基準、防火措置などの安全管理が行われて初めて使えるので、この機会に設備について知識を身につけましょう。

選択肢1. 貯蔵能力1,000kg未満のバルク貯槽は、その外面から2m以内にある火気をさえぎる措置を講じ、かつ、屋外に設置する。

バルク貯槽とは、容量のある(大量な)貯槽の意味で、横から見ると半楕円形とした円柱上のタンクです。貯蔵物は高圧ガスで、LPガスや液化石油ガスが充填されています

火気厳禁であるため、タンクにガス名と火気厳禁の朱書きを行い、火気を遮るための構造壁などを設けることで措置を講じることができます。

選択肢2. 液化石油ガス(LPG)用のガス漏れ警報器の有効期間は、5年である。

ガス漏れの警報器は設置義務はありませんが、ご自身や近隣の家屋を火災から守るためには推奨されています(火災警報器は設置義務があります)。設置してから5年が経過するとメーカの保証期間が切れてしまい、誤作動を起こしてしまうことが過去に何度もあったためです。

選択肢3. ガスの比重が1未満の場合、ガス漏れ警報設備の検知器は燃焼器等から水平距離10m以内に設ける。

適当ではありません

ガスの比重が1未満である場合、空気よりも軽いため、天井面付近で停滞します。またガス漏れ警報設備の検知器は水平距離は8m以内の位置に設けます。ただし、天井面が60㎝以上梁(はり)などの突出したものにより区画されている場合は突出した梁などより燃焼器側又は貫通部側に近い位置に設けます。また、天井面から30㎝以内の高さに設けます(ガス漏れ検知器が燃焼器等から水平距離が10mでは遠すぎますね)。

選択肢4. パイプシャフト内に密閉式ガス湯沸器を設置する場合、シャフト点検扉等に換気口を設ける。

パイプシャフトはパイプスペースとも呼ばれ、排水管やガス管を通すために設ける空間のことをいいます。物置にしている方も散見されますが、景観を損なわないように内壁や専用の部屋を設ける場合がほとんどです。ごく一部ですが、用途によって景観や排水の騒音が気にならないのであれば露出させることもあります。

密閉式のガス給湯器は、室外の空気を利用してガスを燃焼させて室外へ排気しますが、ガス漏れの際に充満しないように換気口を設けます。

まとめ

この問題では、普段の生活に密着したものから人によっては関わりのないものまで幅が広く出題されています。ガス漏れ警報器と火災警報器を読み違えたり、専門用語が難しかったりで理解まで時間がかかる場合は思い切って優先順位を下げて他の問題へと切り替えましょう

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