2級管工事施工管理技士 過去問
令和4年度(2022年)後期
問35 (4 問7)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和4年度(2022年)後期 問35(4 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 給排気ガラリの面風速は、騒音の発生等を考慮して決定する。
  • ダクトの断面を変形させるときの縮小部の傾斜角度は、30度以下とする。
  • 送風機の接続ダクトに風量測定口を設ける場合は、送風機の吐出し口の直後に取り付ける。
  • 浴室等の多湿箇所の排気ダクトは、一般的に、その継目及び継手にシールを施す。

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この過去問の解説 (2件)

01

管工事では設置位置や使用する材質、現場状況による部品の変更など施工内容は多岐にわたりますので、実務はより施工内容の詳細や建築基準法、消防法などの法令を把握しておく必要があります。また、管工事に関わる専門用語は少しずつでも一つ一つ覚えておくことが重要です。

選択肢1. 給排気ガラリの面風速は、騒音の発生等を考慮して決定する。

ガラリとは、自然吸排気を目的とした外壁にはめ込むタイプの通気口をいいます。通気口には何枚もの長方形の板が等間隔に傾斜をつけて設置してあり、外部からの雨や粉塵の流入を防ぐことができます。ガラリ面に強い風が吹くと、板が振動し、騒音が問題になることがあります。騒音を防ぐためにも、事前に壁面にかかる風速を計測し、ガラリの開口率とともに適正な大きさを算出しておく必要があります。

選択肢2. ダクトの断面を変形させるときの縮小部の傾斜角度は、30度以下とする。

ダクトとは通気管をいいます。断面を変形させるということは、管径を変更(縮小または拡大)するということです。管の上端または下端を基準にし、通気方向に割り、横から見ると異なる管同士をつなぐ部分の傾斜角度がわかります。拡大部の傾斜角度は15度以下、縮小部の傾斜角度は30度以下と定められています

選択肢3. 送風機の接続ダクトに風量測定口を設ける場合は、送風機の吐出し口の直後に取り付ける。

適当ではありません

風量測定口は、送風機の吐出し口の直後ではなく、吐出し口の管径の3倍以上離れた位置で取付けます。また、吐出し口の風上方向に設置する場合は管径の5.5倍以上の距離を離して取付けます。(いずれも直管部分に取付けます。)

選択肢4. 浴室等の多湿箇所の排気ダクトは、一般的に、その継目及び継手にシールを施す。

多湿箇所の排気ダクトには、継目や継手に耐湿性のために変性シリコン材のシーリングを施すことで、排気ダクトからの空気漏れを防ぐことができます。

まとめ

内容的には専門的なものですが、過去にも同様の問題が出題されているので、過去問題を繰り返し解いていけば覚えていけると思います。実際に施工に関わる場合は、設計の段階から騒音対策の計算や図面の作成、施工管理内容に漏れが無いように気を付けましょう。

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02

ダクト及びダクト附属品の施工に関する問題です。

選択肢1. 給排気ガラリの面風速は、騒音の発生等を考慮して決定する。

問題文の内容通りです。

 

ガラリの面風速(通過風速)は、ガラリの羽根ごとの有効開口面積を通過する風速で、一般的なガラリの通過風速基準は、給気 3m/s以下、排気 4m/s以下です。

通過風速が上がるほどに、発生騒音が大きくなり、圧力損失も大きくなるため、騒音問題や換気量不足の問題が起こることがあり、注意が必要です。

選択肢2. ダクトの断面を変形させるときの縮小部の傾斜角度は、30度以下とする。

問題文の内容通りです。

 

ダクトを途中から拡大、縮小するとき、拡大部、縮小部の傾斜角度は、次のようにします。

拡大部角度:15度以下

縮小部角度:30度以下

 

ダクトとコイルのつなぎのときに、拡大部の傾斜角度が30度を超えるときは、コイルからダクトに戻るときは、次のようにします。

縮小部の角度:45度以下

選択肢3. 送風機の接続ダクトに風量測定口を設ける場合は、送風機の吐出し口の直後に取り付ける。

送風機の接続ダクトに風量測定口を設ける場合は、送風機の吐出し口から、気流が整流されたところに取り付ける

 

送風機の風量測定口は、風量調整ダンパーの後の、気流が整流されたところに取付けます。

風量調整ダンパーは、気流が整流されたところに設け、ダクト幅の8倍以上の直線部の後の整流部とします。

直線部が設けられないときは、エルボ部にガイドベーンを設けます。

選択肢4. 浴室等の多湿箇所の排気ダクトは、一般的に、その継目及び継手にシールを施す。

問題文の内容通りです。

 

厨房や浴室などの多湿箇所では、内部に凝縮水や油が生じるダクト継目には、凝縮水や油が落ちないように、ダクトの下面とならないことに留意し、継目や継手の外側からシール材でシールします。

内部に凝縮水が溜まる恐れがあるときは、水抜きを設けます。

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