2級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)前期
問47 (ユニットE 問9)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年)前期 問47(ユニットE 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

「法律」と「測定項目」の組合せのうち、当該法律上、定められていないものはどれか。
  • 大気汚染防止法 ―――――――――――――――― いおう酸化物の量
  • 水質汚濁防止法 ―――――――――――――――― 水素イオン濃度
  • 建築物における衛生的環境の確保に関する法律 ―― ばいじん量
  • 浄化槽法 ――――――――――――――――――― 溶存酸素量

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この過去問の解説 (2件)

01

「法律」と「測定項目」の組合せに関する問題です。

選択肢1. 大気汚染防止法 ―――――――――――――――― いおう酸化物の量

問題文の内容通りです

 

地方公共団体の条例等に定める排出基準では、排ガス中のいおう酸化物、ばいじん、有害物質(窒素酸化物等)の量が決められています。

選択肢2. 水質汚濁防止法 ―――――――――――――――― 水素イオン濃度

問題文の内容通りです

「排水基準を定める省令 第1条」

生活環境項目に関する基準は以下です。

 

水素イオン濃度(水素指数)、生物化学的酸素要求量、化学的酸素要求量、浮遊物質量、ノルマルヘキサン抽出物質含有量、ノルマルヘキサン抽出物質含有量、フェノール類含有量、銅含有量、亜鉛含有量、溶解性鉄含有量、溶解性マンガン含有量、クロム含有量、大腸菌群数、窒素含有量、燐りん含有量

選択肢3. 建築物における衛生的環境の確保に関する法律 ―― ばいじん量

建築物における衛生的環境の確保に関する法律 ―― 浮遊粉じんの量

 

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律第4条(建築物環境衛生管理基準)」

政令第2条 建築物環境衛生管理基準

 

浮遊粉じんの量、一酸化炭素の含有率、二酸化炭素の含有率、温度、相対湿度、気流、ホルムアルデヒドの量

 

ばいじん量は、大気汚染防止法の測定項目です。

選択肢4. 浄化槽法 ――――――――――――――――――― 溶存酸素量

問題文の内容通りです

 

(建設省告示第1292号(尿浄化槽及び合併処理浄化槽の構造方法を定める件))

第12

公共用水域に放流水を排出基準

化学的酸素要求量、浮遊物質量、ノルマルヘキサン抽出物質含有量(動植物油脂類含有量)、水素イオン濃度(水素指数)、大腸菌群数

 

第6 水質汚濁防止法も適用されます。

溶存酸素に関しては、環境基本法基づく告示「水質汚濁に係る環境基準」の中で、生活環境の保全に関する環境基準の河川で、水素イオン 生物化学的酸素要求量、浮遊物質量、溶存酸素量(DO)、大腸菌数の基準値が、目的に応じて決められています。

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02

環境関連法規や建築物の衛生管理に関する法律は、
管工事施工管理技士試験でも繰り返し出題される分野です。
実務においても、大気・水質・建築物内の空気環境・浄化槽など、
それぞれの設備や環境に応じて基準が定められており、
法令を正しく理解しておくことは必須です。

この問題では、法律ごとに規制・測定が義務づけられている項目の
知識が問われています。
法律と測定項目の対応関係を覚えておくことが得点のポイントになります。

選択肢1. 大気汚染防止法 ―――――――――――――――― いおう酸化物の量


大気汚染防止法では、工場や事業場から排出される煙やガスの規制が
行われており、政令・告示等でいおう酸化物(SOx)
窒素酸化物(NOx)、ばいじんなどの排出基準が定められています

したがって、いおう酸化物の量はこの法律に基づいて定められた測定項目です。

選択肢2. 水質汚濁防止法 ―――――――――――――――― 水素イオン濃度


水質汚濁防止法の第3条第一項により排水基準を定める省令
(排水基準を定める省令)では、
工場や事業場から排出される排水に関して基準が設けられており、
水素イオン濃度(pH)、生物化学的酸素要求量(BOD)、
化学的酸素要求量(COD)などが代表的な測定項目です

そのため、水素イオン濃度は正しい組合せです。

 

選択肢3. 建築物における衛生的環境の確保に関する法律 ―― ばいじん量


政令「建築物環境衛生管理基準」では「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」
(いわゆるビル管法)に基づき、建築物内の空気環境を維持するための基準が定められています。
浮遊粉じん量、一酸化炭素濃度、二酸化炭素濃度、温度、湿度などが測定対象です
「ばいじん量」ではなく「浮遊粉じん量」とされている点が重要であり、
この組合せは不適切です。

ばいじん量については、大気汚染防止法で定められています。
 

選択肢4. 浄化槽法 ――――――――――――――――――― 溶存酸素量


浄化槽法では、浄化槽の機能を保つため、放流水の水質基準として
生物化学的酸素要求量(BOD)、浮遊物質量(SS)、大腸菌群数
などが定められています。

浄化槽法第7条・第11条に基づく法定検査の検査方法として
溶存酸素量(DO)測定が告示で示されています。

そのため、溶存酸素量は正しい組合せです。

まとめ

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律ビル管理法」
(ビル管法)での空気環境測定は「浮遊粉じんの量」
・一酸化炭素・二酸化炭素・温度・相対湿度・気流などです。
「ばいじん量」は規定されていません。
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律―ばいじん量」
は法律上の測定項目としては定められていないため、
不適切となり正答となります。

 

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