2級管工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)後期
問6 (ユニットA 問6)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)後期 問6(ユニットA 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • コンクリートは、スランプの値が小さいほど流動性は高くなる。
  • コンクリートは、アルカリ性のため、コンクリート中の鉄筋はさびにくい。
  • コンクリートに破壊以下の一定の応力をかけ続けることで、時間の増加とともにひずみが増大する現象をクリープという。
  • コンクリートの圧縮強度は、引張強度より大きい。

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この過去問の解説 (2件)

01

コンクリートに関する問題です。

選択肢1. コンクリートは、スランプの値が小さいほど流動性は高くなる。

コンクリートは、スランプの値が大きいほど流動性は高くなる

 

スランプはコンクリートの軟らかさの程度を示す指標で、スランプコーンを引き上げ直後、コンクリート頂部が下がった大きさ(長さ)で表します。

コンクリートは、スランプ値が大きいほど流動性が高くなります

 

選択肢2. コンクリートは、アルカリ性のため、コンクリート中の鉄筋はさびにくい。

問題文内容のとおりです

 

コンクリートはアルカリ性で、鉄筋に対して防錆力があります。

ただし、表面で接触する空気中の炭酸ガスの作用によって、アルカリ性を失っていく、中和化が起こり、鉄筋の腐食の原因となります。

選択肢3. コンクリートに破壊以下の一定の応力をかけ続けることで、時間の増加とともにひずみが増大する現象をクリープという。

問題文内容のとおりです

 

コンクリートに荷重を掛けるときの変形(1)と、荷重と同時に生じる変形、荷重を掛け続けることで、時間とともに変形していく変形(2)があります。

(1)の変形は、応力-ひずみ関係で示され、弾性定数などから求められます。

(2)の変形は、クリープ変形と呼ばれています。

選択肢4. コンクリートの圧縮強度は、引張強度より大きい。

問題文内容のとおりです

 

コンクリートは圧縮強度は大きいが、引張強度が小さい。

鉄筋は圧縮強度が弱く、引張強度が強い。

鉄筋コンクリートは、両者の強い点を重ねて、強度に強い建材としたものです。

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02

鉄筋コンクリートに関する設問です。

毎回必ず問われますので、鉄筋とコンクリートの基本的特徴を押さえてください。

選択肢1. コンクリートは、スランプの値が小さいほど流動性は高くなる。

誤りです。

スランプ値とは、コンクリートの柔らかさの指標です。

スランプ値が大きいほど流動性が高くなります(柔らかい)。

 

現在、国土交通省ではAIの活用を通じてスランプ値を廃止することを検討していますが、

直ちに廃止するわけではないため、

廃止が正式に決まるまでは出題が続くと予想されます。

選択肢2. コンクリートは、アルカリ性のため、コンクリート中の鉄筋はさびにくい。

正しいです。

逆に鉄筋は酸性で、コンクリートと組み合わせることで中和し、さびにくくなります。

肢「コンクリートの圧縮強度は、引張強度より大きい。」とあわせて、相互の欠点を補い合います。極めて頻出です。

選択肢3. コンクリートに破壊以下の一定の応力をかけ続けることで、時間の増加とともにひずみが増大する現象をクリープという。

正しいです。

クリープ現象はコンクリート中の水分の移動・蒸発により生じるゆがみ・ひずみのことです。

なお、応力とは外から力を加えられた時に、破壊されないように物体自体が抵抗する力です。

 

具体例で説明すると、

コンクリート製の土台の上に機器を置き、何十年もその重みに押されると、コンクリートは徐々に収縮します。

その【収縮=ゆがみ】がクリープ現象です。

選択肢4. コンクリートの圧縮強度は、引張強度より大きい。

正しいです。

コンクリートは圧縮に強いです。

逆に鉄筋は引張に強く、相互に組み合わせることにより、欠点を補い合います。

肢「コンクリートは、アルカリ性のため、コンクリート中の鉄筋はさびにくい。」と同様、頻出ですので、あわせて覚えてください。

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