2級管工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)後期
問32 (ユニットD 問4)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)後期 問32(ユニットD 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 建設工事の死亡災害は、墜落・転落よりも飛来・落下による事故が多い。
  • 労働災害の発生原因には、人的原因である不安全な行動と、物的要因である不安全な状態がある。
  • 建設工事に伴う災害には、被害が工事関係者に限定される労働災害と、被害が工事関係者以外の第三者に及ぶ公衆災害とがある。
  • 重大災害とは、一時に3人以上の労働者が、業務上死傷又は罹病した災害をいう。

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この過去問の解説 (2件)

01

建設工事における安全管理に関する問題です。

選択肢1. 建設工事の死亡災害は、墜落・転落よりも飛来・落下による事故が多い。

建設工事の死亡災害は、飛来・落下よりも墜落・転落による事故が多い

 

令和4年の土木工事、建築工事、設備工事を合わせた死亡災害別発生率です。

災害種類発生率 [%]
墜落等41.28
飛来落下等7.12
倒壊7.47
土砂崩壊2.49
落盤0.00
クレーン等1.78
自動車等8.90
建設機械17.44
電気1.42
爆発火災1.78
取扱い運搬0.71
その他9.61
合計100.00

 

令和4年では、墜落等が約 41 %飛来落下等が約 7 %です。

他の年の死亡災害も、墜落と飛来落下との割合は、ほぼ同じです。

選択肢2. 労働災害の発生原因には、人的原因である不安全な行動と、物的要因である不安全な状態がある。

問題文内容のとおりです

 

労働災害の原因は、人的原因の不安定な行為と、物理原因の不安定な状態に分けられます。

人的原因例

・心理的原因:知識・技能不足、不注意・無理・怠惰行動

・生理的原因:病気・疲労・睡眠不足

物理的原因

・構造・材料・安全設備の不完全さ

・作業場の環境

・天候

選択肢3. 建設工事に伴う災害には、被害が工事関係者に限定される労働災害と、被害が工事関係者以外の第三者に及ぶ公衆災害とがある。

問題文内容のとおりです

 

建築工事等の施工に当たって、工事関係者以外の第三者(公衆)の生命、身体及び財産への危害や迷惑が、「公衆災害」です。

厚生労働省では、「建設工事公衆災害防止対策要綱の解説」を作成し、公衆災害対策を講じています。(保安施設の設置など)

選択肢4. 重大災害とは、一時に3人以上の労働者が、業務上死傷又は罹病した災害をいう。

問題文内容のとおりです

 

重大災害とは、一時に3人以上の労働者が、業務上死傷や羅病した災害事故です。

災害発生時には、労働基準監督署に速報の必要があります。

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02

安全管理に関する基本的な知識を問う設問です。

選択肢1. 建設工事の死亡災害は、墜落・転落よりも飛来・落下による事故が多い。

誤りです。

建設業労働災害防止協会が令和7年に公表した資料(https://www.kensaibou.or.jp/public_relations/enforcement_plan/files/2025_enforcement_plan_06.pdf)の2ページを参照すると、

令和5年の統計で、墜落・転落は38.6%に対して飛来・落下は9.4%です。

※転落と落下は異なります。落下は物が頭上に落ちてくることです。

 

このように、建設現場における死亡事故は、墜落・転落による死亡事故が最も多いため、

墜落制止器具の着用など、様々な事故防止策が労働安全衛生法と同規則で定められています。

選択肢2. 労働災害の発生原因には、人的原因である不安全な行動と、物的要因である不安全な状態がある。

正しいです。

不安全行動(決められたルールを守らない)と、不安全な状態(安全設備の不足、現場が整理整頓されていないなど)が労災事故の原因になります。

選択肢3. 建設工事に伴う災害には、被害が工事関係者に限定される労働災害と、被害が工事関係者以外の第三者に及ぶ公衆災害とがある。

正しいです。

公衆災害の例として、工事現場の出入り口で車道の車と衝突する交通事故や、足場が崩れて、前を通っていた歩行者を巻き込む事故などが挙げられ、第三者災害ともいいます。

選択肢4. 重大災害とは、一時に3人以上の労働者が、業務上死傷又は罹病した災害をいう。

正しいです。

肢の内容は厚生労働省が定義しているもので、

他の労災よりも詳細な原因調査・分析を行っています。

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