2級管工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)前期
問23 (ユニットB 問17)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年)前期 問23(ユニットB 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

FRP製浄化槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 浄化槽本体の埋め戻しは、槽に水を張らない状態で行う。
  • 槽は、満水状態にして24時間以上漏水のないことを確認する。
  • 工場で製造する者は、原則として、浄化槽の型式について国土交通大臣の認定を受けなければならない。
  • ブロワーは、隣家や寝室等から離れた場所に設置する。

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この過去問の解説 (3件)

01

FRP製浄化槽に関する問題です。

選択肢1. 浄化槽本体の埋め戻しは、槽に水を張らない状態で行う。

浄化槽本体の埋め戻しは、槽に水を張った状態で行う

 

埋戻し

・FRP製浄化槽は、平面的圧力に強いが、鋭角な石には弱く、埋戻しは良質土を使います。

・本体内部に土砂が入らないように、開口部を覆い、蓋をして埋め戻します。

槽を安定させ本体が杖付け位置からずれないよう、水張り状態で均等に埋め戻します。

・埋戻しは良質土で行い、数回に分け周囲を均等に突き固め、水締めを行います。

・埋戻し途中に、配管や電線管などの接続を、損傷させないよう注意して行います。

選択肢2. 槽は、満水状態にして24時間以上漏水のないことを確認する。

問題文の内容通りです

 

据え付け

・据付け後、各機器の変形・損傷・固定状況を確認し、水張りします。

・水張は、各部の水平・漏水を確かめ、越流せきからの越流が均等となるように調整します。

槽は満水とし、24時間以上漏水のないことを確認します。

選択肢3. 工場で製造する者は、原則として、浄化槽の型式について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

問題文の内容通りです

 

「浄化槽法第13条(認定)」

【 浄化槽を工場で製造する者は、製造する浄化槽の型式について、国土交通大臣の認定を受ける必要があります。 】

選択肢4. ブロワーは、隣家や寝室等から離れた場所に設置する。

問題文の内容通りです

 

設置位置の検討

・臭気が発生するため、換気の良い屋外に設置し、車庫や物置などには設置しないようにします。

・バキューム車による清掃作業ができない場所、飲食店出入口付近は避けます。

ブロワーによる騒音クレームが起きないよう、隣家や寝室から離れた場所に設置します。

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02

浄化槽に関する設問です。

 

選択肢1. 浄化槽本体の埋め戻しは、槽に水を張らない状態で行う。

誤りです。

浄化槽を地中に設置し、土で埋める(埋め戻し)前に、浄化槽に水を張ります。

浄化槽が空の状態で埋め戻しを行うと、土圧で浄化槽が破損する恐れがあります。

浄化槽を満水にすることで、水圧で土圧に抵抗し、破損を防ぎます。

選択肢2. 槽は、満水状態にして24時間以上漏水のないことを確認する。

正しいです。

建築基準法施行令第33条に定められています。

浄化槽は満水状態で24時間以上漏水しないことを確認しなければなりません。

選択肢3. 工場で製造する者は、原則として、浄化槽の型式について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

正しいです。

浄化槽法第13条に定められています。

工場で生産する浄化槽は、試験的な製造を除き、国土交通大臣の型式認定を受けた製品でなければなりません。

 

なお、建築基準法に定められた型式適合認定は、

建築物の確認申請・完了検査時の審査の一部を省略できるものです。

根拠法と目的が異なります。

また、メーカーの任意となるため、浄化槽法の型式認定は受けているが、建築基準法の型式適合認定は受けていない製品もあります。

選択肢4. ブロワーは、隣家や寝室等から離れた場所に設置する。

正しいです。

ブロワーは、浄化槽内に酸素を送ることで、浄化槽内の微生物を活発にし、汚物の処理を促します。

騒音が発生するので、隣家や寝室から離れた場所に設置することが適切です。

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03

FRP製浄化槽について、適当ではないものを選ぶ問題です。

 

FRP(繊維強化プラスチック)製浄化槽には、軽量で耐久性と耐腐食性に優れているという特徴があります。

また、工場での大量生産が可能かつ施工が容易であることから、広く普及しています。

選択肢1. 浄化槽本体の埋め戻しは、槽に水を張らない状態で行う。

誤りです。よってこの選択肢が正解になります。

FRP製浄化槽は軽いため、何も入れずに埋め戻すと位置がずれやすいです。

槽に水を張って動かないようにしてから埋め戻します。

選択肢2. 槽は、満水状態にして24時間以上漏水のないことを確認する。

正しいです。

問題文のとおりです。

満水状態にして24時間以上放置し、状態を確認してください。

選択肢3. 工場で製造する者は、原則として、浄化槽の型式について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

正しいです。

問題文のとおりです。

国土交通大臣による型式認定を受けた製品を製造します。

選択肢4. ブロワーは、隣家や寝室等から離れた場所に設置する。

正しいです。

浄化槽のブロワーとは、槽の汚水中の有機物を分解する好気性微生物の活動のために酸素を送る機器です。

設置位置の条件は、保守点検がしやすい、風通しが良く雨水や直射日光が当たらない、振動や運転音が生活の妨げにならない等が挙げられます。

振動・騒音による影響を出さないよう、隣家や寝室等から離れた場所に設置します。

まとめ

FRP浄化槽については頻出分野の一つになっています。

出題される内容は限られていますので、しっかり憶えて得点してください。

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