2級管工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)前期
問31 (ユニットD 問3)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年)前期 問31(ユニットD 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

施工の品質を確認するための試験又は検査に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 配管の吊り間隔、振れ止めは、抜取検査で確認する。
  • 排水用水中モーターポンプのレベルスイッチの信号による発停の確認は、全数検査とする。
  • 埋設排水配管の勾配は、抜取検査で確認する。
  • 品質基準が明確であり、再現性が確保される場合、抜取検査としてもよい。

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この過去問の解説 (3件)

01

施工の品質を確認するための試験又は検査に関する問題です。

選択肢1. 配管の吊り間隔、振れ止めは、抜取検査で確認する。

問題文の内容通りです

 

多数、多量の品物で、ある程度の不良品の混入が許される場合は、手数を掛けて全数検査するよりも、抜取検査で検査の手間を減らし、ある程度の不良品の混入は許容する方が、経済的にメリットがあります。

選択肢2. 排水用水中モーターポンプのレベルスイッチの信号による発停の確認は、全数検査とする。

問題文の内容通りです

 

不良品を見逃すことで、事故のおそれがある場合、また、後工程や消費者に重大な損失を与えるときは、全数検査とします。

排水用水中モーターポンプのレベルスイッチの信号による発停の確認は、検査対象を破壊せずに検査でき、検査対象の数も限られていることから、全数検査とします。

選択肢3. 埋設排水配管の勾配は、抜取検査で確認する。

埋設排水配管の勾配は、全数検査で確認する

 

不良品を見逃すことで、事故のおそれがある場合、また、後工程や消費者に重大な損失を与えるときは、全数検査とします。

埋設配管は一度埋設すると再検査することが難しく、欠陥があったときの損失の大きさから、全数検査を行います。

選択肢4. 品質基準が明確であり、再現性が確保される場合、抜取検査としてもよい。

問題文の内容通りです

 

品質基準が明確で、再現性が確保できることは、誰がいつ検査しても同じ結果が得られるように、計測方法・計器・測定値桁数などの基準が適切かつ明確に決められていることが、抜取検査の必要条件です。

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02

工事後の試験・検査のうち、全数検査と抜取検査に関する設問です。

 

1つ1つ全てを覚えるのは大変です。

大まかに

が絡むものは原則全数検査⇔例外:防火ダンパーの温度ヒューズ(破損を伴うものは全数検査できない)

が絡むものは原則全数検査⇔例外:水道の残留塩素濃度(最下流を調べれば上流も基準を満たしていることがわかる)

空気が絡むものは原則抜取検査⇔例外:送風機の回転方向(空気が流れにくいことよりも空気の逆流は許されない)

寸法強度は原則抜取検査(ねじ加工・吊り間隔・板厚・寸法・圧縮強度)⇔例外:埋設排水管の勾配(後から修正する場合、掘り起こす必要があるため)

機器の連動(インターロック)は全数検査

と覚えると解きやすいです。

 

また、本問とは直接関係ありませんが、

試験:測定値を確認するもの

検査:合否を判定するもの

です。この違いを問う設問も過去にありましたので、

混同しないよう注意してください。

選択肢1. 配管の吊り間隔、振れ止めは、抜取検査で確認する。

正しいです。

吊り間隔は寸法に関することなので、原則通り抜取検査です。

選択肢2. 排水用水中モーターポンプのレベルスイッチの信号による発停の確認は、全数検査とする。

正しいです。

水に関するものなので、原則通り全数検査です。

選択肢3. 埋設排水配管の勾配は、抜取検査で確認する。

誤りです。

寸法に関するものですが、解説にある通り、誤りがあると掘り起しが必要になるので、

埋設排水管の勾配は例外として埋め戻し前に全数検査を行います。

選択肢4. 品質基準が明確であり、再現性が確保される場合、抜取検査としてもよい。

正しいです。

解説の覚え方はあくまで試験対策で整理した内容です。

 

抜取検査としてよい正式な基準は、

・事業者が品質基準を明確に定めていること

・同じ条件で検査を行えば、必ず同じ結果になること(再現性)

以上の2点です。

 

再現性の中で、ある程度の不良品が混入してもやむを得ない場合は抜取検査、

特に不良品の混入が許されない場合、全数検査を選択します。

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03

問題文中にある検査の概要は以下です。

 

(1)全数検査

全ての製品について検査を行います。

不良品を見逃すと重大な事故が発生するものや不良率が高いものについて行います。

(2)抜取検査

品質基準が明確であり再現性のあるものについて、製品ロットからサンプルを無作為に抜き取り、その結果から品質を推定し合否を判定する検査です。

検査項目が多く全数検査が困難な場合や、ある程度であれば不良品の混入が許容されるものや、破壊検査等検査によって商品価値がなくなるものについて行われます。

 

上記を踏まえて問題を見ていきましょう。

選択肢1. 配管の吊り間隔、振れ止めは、抜取検査で確認する。

正しいです。

不良品の混入がある程度許容され(検査対象が後日取り換え可能)、数量も多いため、抜取検査とすることが可能です。

選択肢2. 排水用水中モーターポンプのレベルスイッチの信号による発停の確認は、全数検査とする。

正しいです。

不良品による事故の恐れがあり、品質を損なうことなく検査ができ数量も限られますので、全数検査になります。

選択肢3. 埋設排水配管の勾配は、抜取検査で確認する。

誤りです。よってこの選択肢が正解になります。

不良の場合に適切に水が流れない等重大な問題が発生します。

また、埋設排水配管は後日のやり直しが大変困難です。

よって、全数検査となります。

選択肢4. 品質基準が明確であり、再現性が確保される場合、抜取検査としてもよい。

正しいです。

品質基準が明確であり、再現性が確保される場合は抜取検査が可能です。

まとめ

中でも埋設排水配管の勾配は特に出題されやすいです。

憶えておいてください。

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