2級管工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)前期
問42 (ユニットE 問4)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年)前期 問42(ユニットE 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物に設ける配管設備に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
  • コンクリートへの埋設等により腐食するおそれのある部分には、その材質に応じ有効な腐食防止のための措置を講じなければならない。
  • 構造耐力上主要な部分を貫通して配管する場合においては、建築物の構造耐力上支障を生じないようにしなければならない。
  • 給水管、配電管その他の管が、防火区画を貫通する場合、貫通する部分を難燃材料で造らなければならない。
  • 排水のための配管設備には、排水トラップ、通気管等を設置する等衛生上必要な措置を講じなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

「建築基準法」上、建築物に設ける配管設備に関する問題です。

選択肢1. コンクリートへの埋設等により腐食するおそれのある部分には、その材質に応じ有効な腐食防止のための措置を講じなければならない。

問題文の内容通りです

 

「建築基準法施行令第129条の2の4(給水、排水その他の配管設備の設置及び構造)」

建築物に設ける給水、排水その他の配管設備の設置と構造は、次に定めます。

第1号:コンクリートへの埋設等により、腐食するおそれがある部分には、材質に応じて有効な腐食防止措置を講じます。 】

選択肢2. 構造耐力上主要な部分を貫通して配管する場合においては、建築物の構造耐力上支障を生じないようにしなければならない。

問題文の内容通りです

 

建築物に設ける給水、排水その他の配管設備の設置と構造は、次に定めます。

第2号:構造耐力上主要な部分を貫通して配管する場合は、建築物の構造耐力上、支障を生じないようにします。 】

選択肢3. 給水管、配電管その他の管が、防火区画を貫通する場合、貫通する部分を難燃材料で造らなければならない。

給水管、配電管その他の管が、防火区画を貫通する場合、給水管、配電管などの管が貫通する部分と貫通する部分からそれぞれ両側に 1 m以内の距離の部分を不燃材料で造らなければならない

 

建築物に設ける給水、排水その他の配管設備の設置と構造は、次に定めます。

第7号:給水管、配電管などの管が、防火区画や防火壁や防火床などの「防火区画等」を貫通する場合は、管の構造は、次のイからハのいずれかに適合するようにします。

イ号給水管、配電管などの管が貫通する部分と貫通する部分からそれぞれ両側に 1 m以内の距離の部分を不燃材料で造ります

ロ号:給水管、配電管などの管の外径が、管の用途や材質などの事項に応じ、国土交通大臣が定める数値未満とします。

ハ号:防火区画等を貫通する管に、通常火災の火熱が加えられたときに、加熱開始後 20分間、防火区画の加熱側の反対側に、火炎を出す原因の亀裂や損傷を生じないとして、国土交通大臣の認定を受桁物とします。

(加熱開始後の20分間は、防火区画の仕様によって時間が変わりますが、詳細は省略します。) 】

選択肢4. 排水のための配管設備には、排水トラップ、通気管等を設置する等衛生上必要な措置を講じなければならない。

問題文の内容通りです

 

「建築基準法施行令第129条2の4(給水、排水その他の配管設備の設置及び構造)」

建築物に設ける給水、排水その他の配管設備の設置及び構造は、次に定めます。

第3項:建築物の排水の配管設備設置と構造は、次に定めます。

第1号:排出すべき雨水や汚水の量や水質に応じ、有効な容量・傾斜・材質を有します。

第2号:配管設備には、排水トラップや通気管を設置する等、衛生上必要な措置を講じます

第3号:配管設備の末端は、公共下水道・都市下水路・他の排水施設に、排水上有効に連結します。

第4号:汚水に接する部分は、不浸透質の耐水材料で造ります。

第5号:第4号に定めるほかに、国土交通大臣が定めた、安全上と衛生上支障のない構造方法を用います。 】

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02

建築基準法のうち、配管設備に係る条文に関する設問です。

選択肢1. コンクリートへの埋設等により腐食するおそれのある部分には、その材質に応じ有効な腐食防止のための措置を講じなければならない。

正しいです。

コンクリート打設部分にあらかじめ電線管を埋める場合が代表的です。

金属管だと錆び・腐食の恐れがあるため、

樹脂製のPF管またはCD管を用いることで、腐食を防ぎます。

選択肢2. 構造耐力上主要な部分を貫通して配管する場合においては、建築物の構造耐力上支障を生じないようにしなければならない。

正しいです。

例えば、コンクリート床板打設後に立て管の穴を貫通させる工程の場合、

貫通予定部分は鉄筋を配筋しないように避け、

避けた周辺部の鉄筋は多くするなどの措置が挙げられます。

選択肢3. 給水管、配電管その他の管が、防火区画を貫通する場合、貫通する部分を難燃材料で造らなければならない。

誤りです。

難燃材料ではなく不燃材料を用いなければなりません。

不燃材料は国土交通大臣認定品(製造メーカーが認定を受け、認定番号を不燃材料に記載)である必要があります。

選択肢4. 排水のための配管設備には、排水トラップ、通気管等を設置する等衛生上必要な措置を講じなければならない。

正しいです。

施行令第129条の2の2第3項第2号に定められています。

普段実務で施工するトラップや通気管などの設備は、

上司や先輩が言っているからではなく、法令で定められているから取り付けるのです。

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03

建築物に設ける配管設備について、「建築基準法」上誤っているものを選択する問題です。

選択肢1. コンクリートへの埋設等により腐食するおそれのある部分には、その材質に応じ有効な腐食防止のための措置を講じなければならない。

正しいです。

建築基準法施行令第129条で定められています。

コンクリートへの埋設等により腐食するおそれのある部分の腐食防止のための措置としては、コンクリートのライニング、配管への防食テープの巻き付けが挙げられます。

 

選択肢2. 構造耐力上主要な部分を貫通して配管する場合においては、建築物の構造耐力上支障を生じないようにしなければならない。

正しいです。

建築基準法施行令第129条で定められています。

必要に応じ、配管を通すための開口部周辺を補強します。

選択肢3. 給水管、配電管その他の管が、防火区画を貫通する場合、貫通する部分を難燃材料で造らなければならない。

誤りです。よってこの選択肢が正解になります。

給水管、配電管その他の管が、防火区画を貫通する場合、貫通する部分を不燃材料で造らなければなりません。

なお、不燃材料と難燃材料については以下のとおりです。

 

不燃材料…火を近づけても燃えない、もしくは極めて燃えにくい材料です。加熱開始20分間燃焼しない等の条件があります。

難燃材料…火を近づけても燃えにくく燃え移りにくい材料です。加熱開始後5分間燃焼しない等の条件があります。

選択肢4. 排水のための配管設備には、排水トラップ、通気管等を設置する等衛生上必要な措置を講じなければならない。

正しいです。

建築基準法施行令第129条で定められています。

排水トラップや通気管や阻集器等衛生上必要なものを設置します。

まとめ

解説の途中で書いた「不燃」「難燃」は憶えておけば他の資格試験でも役に立ちます。

余裕があれば詳細を確認し、憶えておいてください。

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