貸金業務取扱主任者の過去問
平成27年度(2015年)
法及び関係法令に関すること 問7

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問題

貸金業務取扱主任者資格試験 平成27年度(2015年) 法及び関係法令に関すること 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

貸付条件の広告等に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選びなさい。
  • 貸金業者は、貸付けの条件について広告をする場合において、貸金業者登録簿に登録されたホームページアドレス又は電子メールアドレスを表示するときは、貸金業者登録簿に登録された電話番号を併せて表示しなければならない。
  • 貸金業者は、貸付けの条件について広告をする場合、「期限の利益の喪失の定めがあるときは、その旨及びその内容」を表示しなければならない。
  • 貸金業者は、貸付けの条件について広告をする場合において、「賠償額の予定に関する定めをする場合における当該賠償額の元本に対する割合」を表示するときは、その年率を、百分率で少なくとも小数点以下二位まで表示しなければならない。
  • 貸金業者が行う貸付けの条件の広告には、不当景品類及び不当表示防止法その他の法令が適用されることはなく、貸金業法のみが適用される。

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この過去問の解説 (1件)

01

貸金業法では、誇大な広告による過剰貸付防止等の観点から、貸金業者による広告は規制されています。詳細は、各選択肢にて解説します。

選択肢1. 貸金業者は、貸付けの条件について広告をする場合において、貸金業者登録簿に登録されたホームページアドレス又は電子メールアドレスを表示するときは、貸金業者登録簿に登録された電話番号を併せて表示しなければならない。

貸金業法第15条では、「貸金業者は、貸付けの条件について広告をするとき、又は貸付けの契約の締結について勧誘をする場合において貸付けの条件を表示し、若しくは説明するときは、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を表示し、又は説明しなければなりません。
①貸金業者の商号、名称又は氏名及び登録番号
②貸付けの利率
③前二号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項」と記載されています。
貸金業法施行規則第12条に、貸金業法第15条③の具体的内容として、「・返済の方式並びに返済期間及び返済回数・媒介手数料の計算の方法・貸金業者登録簿に登録されたホームページアドレス又は電子メールアドレスを表示し、又は説明するとき 貸金業者登録簿に登録された電話番号」と記載されています。
よって、本選択肢は設問の通りです。

選択肢2. 貸金業者は、貸付けの条件について広告をする場合、「期限の利益の喪失の定めがあるときは、その旨及びその内容」を表示しなければならない。

期限の利益とは、資金需要者等は、期限まで借入金を返済する必要がない利益を有していることです。資金需要者等が期限の利益を喪失した場合、貸金業者から即日弁済を求められます。

期限の利益の喪失については、貸金業法第15条で記載されている広告の表示項目ではありません。

よって本選択肢は誤りです。

選択肢3. 貸金業者は、貸付けの条件について広告をする場合において、「賠償額の予定に関する定めをする場合における当該賠償額の元本に対する割合」を表示するときは、その年率を、百分率で少なくとも小数点以下二位まで表示しなければならない。

貸金業法施行規則第12条1項1号ロでは、貸付条件の広告等について、「前条第三項第一号イ及びロに掲げる事項」と記載されています。

「前条第三項第一号イ及びロに掲げる事項」とは貸金業法施行規則第11条イ及びロが該当します。イ及びロとは下記に記載します。

イ 賠償額の予定(違約金を含む。以下同じ。)に関する定めをする場合における当該賠償額の元本に対する割合(その年率を、百分率で少なくとも小数点以下一位まで表示したものに限る。)

ロ 担保を供することが必要な場合における当該担保に関する事項

よって、本選択肢の「百分率で少なくとも小数点以下二位まで表示しなければならない」が誤りです。

 

選択肢4. 貸金業者が行う貸付けの条件の広告には、不当景品類及び不当表示防止法その他の法令が適用されることはなく、貸金業法のみが適用される。

貸金業法施行規則第12条6項では、「貸金業者は、貸付けの条件を広告するときは、不当景品類及び不当表示防止法、屋外広告物法第三条第一項の規定に基づく都道府県の条例その他の法令に違反する広告をしてはなりません。」と記載されています。

よって、本選択肢の「不当景品類及び不当表示防止法その他の法令が適用されることはなく、貸金業法のみが適用される」が誤りです。

まとめ

貸金業法第15条および貸金業法施行規則第12条が広告規制に関する主な条文です。内容を確認してください。

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