貸金業務取扱主任者の過去問
平成27年度(2015年)
貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問40

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問題

貸金業務取扱主任者資格試験 平成27年度(2015年) 貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問40 (訂正依頼・報告はこちら)

相続に関する次の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選びなさい。
  • 被相続人の配偶者及び被相続人の兄弟姉妹が相続人であるときは、当該配偶者の相続分は4分の3であり、当該兄弟姉妹の相続分は4分の1である。
  • 相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。
  • 相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。
  • 相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、善良な管理者の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。

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この過去問の解説 (1件)

01

本設問は相続に関する出題です。原則的に民法が根拠法令となる問題が出題されます。

詳細は各設問にて解説します。

選択肢1. 被相続人の配偶者及び被相続人の兄弟姉妹が相続人であるときは、当該配偶者の相続分は4分の3であり、当該兄弟姉妹の相続分は4分の1である。

設問の通りです。

配偶者は他にどの相続人がいても1番相続分が多くなります。相続人が配偶者と子の場合、配偶者は2分の1で子は2分の1となります。相続人が配偶者と被相続人の父の場合、配偶者は3分の2で父は3分の1となります。相続人が配偶者と被相続人の兄の場合、設問の通り、配偶者は4分の3で兄は4分の1となります。

選択肢2. 相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。

設問の通りです。

選択肢3. 相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。

設問の通りです。

相続人は、相続開始から3か月間で限定承認するか相続放棄するかどうか検討することができます。3か月を経過すると、単純承認したとみなされます(みなし承認)。

選択肢4. 相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、善良な管理者の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。

民法第940条では、「相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければなりません。」と記載されています。

よって、本選択肢の「善良な管理者の注意をもって」※という箇所が誤りです。

※善良な管理者の注意(善管注意義務)とは自己の財産におけるのと同一の注意より重たい義務が課される注意で、通常は企業等に課すものとなりますので相続財産にはそこまでの注意義務は要求されていないということになります。

まとめ

貸金業務取扱主任者で出題される問題は基礎的な知識があれば回答できますので何度も過去問を繰り返し解いてください。

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