貸金業務取扱主任者 過去問
令和5年度(2023年)
問32 (貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問5)

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問題

貸金業務取扱主任者資格試験 令和5年度(2023年) 問32(貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

AのBに対する貸付金債権(以下、本問において「本件債権」という。)の譲渡に関する次の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選びなさい。
  • 本件債権については、AとBとの間で、第三者への譲渡を禁止する旨の特約がなされていたにもかかわらず、Aは本件債権を第三者Cに譲渡した。この場合、本件債権の譲渡は無効であり、Cは、本件債権を取得することができない。
  • Aは、本件債権をCに譲渡し、Cへの本件債権の譲渡についてBに対し確定日付のある証書によらない通知をした。この場合、Cは、本件債権の譲渡をBに対抗することができず、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができる。
  • Aは、本件債権をCとDに二重に譲渡した。Bが、Cへの本件債権の譲渡について確定日付のある証書によらない承諾をした後、BからCに本件債権の弁済がなされる前に、Dへの本件債権の譲渡について、Aが確定日付のある証書による通知をし、当該通知がBに到達した。この場合、Cは、本件債権の譲渡をDに対抗することができず、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができる。
  • Aは、本件債権をCとDに二重に譲渡し、そのいずれについても確定日付のある証書によりBに通知をした。Dへの本件債権の譲渡についての通知は、Cへの本件債権の譲渡についての通知がBに到達するより早くBに到達したが、確定日付のある証書に付された日付は、Dへの譲渡についての日付よりCへの譲渡についての日付の方が早い日付であった。この場合、債権が二重に譲渡された場合の優劣は確定日付の先後で決せられるので、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができない。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、債権の譲渡に関して、民法における「対抗要件」や「第三者への譲渡禁止の特約」などのルールに従って、どの記述が正しいかを判断するものです。

選択肢1. 本件債権については、AとBとの間で、第三者への譲渡を禁止する旨の特約がなされていたにもかかわらず、Aは本件債権を第三者Cに譲渡した。この場合、本件債権の譲渡は無効であり、Cは、本件債権を取得することができない。

誤りです。

民法466条2項により、「譲渡禁止特約があっても、譲渡そのものは有効」とされています。

第三者が特約を知っていた場合には対抗される可能性があるが、「無効」ではありません

 

選択肢2. Aは、本件債権をCに譲渡し、Cへの本件債権の譲渡についてBに対し確定日付のある証書によらない通知をした。この場合、Cは、本件債権の譲渡をBに対抗することができず、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができる。

誤りです。

民法467条の規定によると、第1項に「債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、または債務者が承諾をすれば、債務者に対して対抗できる。」、第2項に「通知または承諾は、「確定日付のある証書」によって行われなければ、債務者以外の第三者には対抗できない。」とされています。

「確定日付のない通知では、Bに対抗できず、請求を拒める」としているが、これは民法467条第1項の理解を誤っており、債務者には確定日付がなくても通知で対抗できるという記述に反しています。
債務者への通知に確定日付は不要であり、通知さえあればCはBに対して債権譲渡を主張できます。

選択肢3. Aは、本件債権をCとDに二重に譲渡した。Bが、Cへの本件債権の譲渡について確定日付のある証書によらない承諾をした後、BからCに本件債権の弁済がなされる前に、Dへの本件債権の譲渡について、Aが確定日付のある証書による通知をし、当該通知がBに到達した。この場合、Cは、本件債権の譲渡をDに対抗することができず、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができる。

正しいです。

民法467条では、「対抗関係は確定日付のある通知または承諾の先後」で決まるとされています。
確定日付のない承諾は対抗要件を備えていないため、Dが先に対抗要件を備えたならDが優先です
また、Bは譲渡人Aからの通知がどちらかを基に弁済すべきかを判断します

CはBに対してまだ通知が有効に届いていないので、Cの請求を拒めます

選択肢4. Aは、本件債権をCとDに二重に譲渡し、そのいずれについても確定日付のある証書によりBに通知をした。Dへの本件債権の譲渡についての通知は、Cへの本件債権の譲渡についての通知がBに到達するより早くBに到達したが、確定日付のある証書に付された日付は、Dへの譲渡についての日付よりCへの譲渡についての日付の方が早い日付であった。この場合、債権が二重に譲渡された場合の優劣は確定日付の先後で決せられるので、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができない。

誤りです。

到達の早い方が優先されます。

確定日付がどちらの通知に古いかではなく、債務者への到達順で決まります(民法467条2項)。
よって、Dの通知が先に到達していればDが優先されます。

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02

 債権者の債務者に対する貸付金債権(本件債権という。)の譲渡に関する出題です。

 

 

 前提として、民法467条1項により、「債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。」とされ、同条2項により、「前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。」とされ、最高裁判所判決昭和49年3月7日により、判事事項として、「 ①指名債権の二重譲渡と優劣の基準、➁民法467条2項の確定日付ある通知と認められた事例」とされ、裁判要旨として「 ①指名債権が二重に譲渡された場合、譲受人相互の問の優劣は、確定日付ある通知が債務者に到達した日時又は確定日付ある債務者の承諾の日時の先後によつて決すべきである、➁債権者が、債権譲渡証書に確定日付を受け、これを即日短時間内に債務者に交付したときは、民法467条2項所定の確定日付ある通知があつたものと認めることができる。」とされます。

選択肢1. 本件債権については、AとBとの間で、第三者への譲渡を禁止する旨の特約がなされていたにもかかわらず、Aは本件債権を第三者Cに譲渡した。この場合、本件債権の譲渡は無効であり、Cは、本件債権を取得することができない。

 民法466条2項により、「当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(譲渡制限の意思表示という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。」とされます。

 つまり、「本件債権の譲渡は無効であり、Cは、本件債権を取得することができない」という部分が、適切ではありません。

選択肢2. Aは、本件債権をCに譲渡し、Cへの本件債権の譲渡についてBに対し確定日付のある証書によらない通知をした。この場合、Cは、本件債権の譲渡をBに対抗することができず、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができる。

 前提文により、「Cは、本件債権の譲渡をBに対抗することができず、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができる」という部分が、適切ではありません。

選択肢3. Aは、本件債権をCとDに二重に譲渡した。Bが、Cへの本件債権の譲渡について確定日付のある証書によらない承諾をした後、BからCに本件債権の弁済がなされる前に、Dへの本件債権の譲渡について、Aが確定日付のある証書による通知をし、当該通知がBに到達した。この場合、Cは、本件債権の譲渡をDに対抗することができず、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができる。

 前提文により、適切です。

選択肢4. Aは、本件債権をCとDに二重に譲渡し、そのいずれについても確定日付のある証書によりBに通知をした。Dへの本件債権の譲渡についての通知は、Cへの本件債権の譲渡についての通知がBに到達するより早くBに到達したが、確定日付のある証書に付された日付は、Dへの譲渡についての日付よりCへの譲渡についての日付の方が早い日付であった。この場合、債権が二重に譲渡された場合の優劣は確定日付の先後で決せられるので、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができない。

 前提文により、「債権が二重に譲渡された場合の優劣は確定日付の先後で決せられるので、Bは、Cからの本件債権の弁済の請求を拒むことができない」という部分が、適切ではありません。

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