公立学校教員の過去問
平成29年度(H30年度採用)
共通問題 問14

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成29年度(H30年度採用) 共通問題 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

「人権教育・啓発に関する基本計画」(平成14年3月15日閣議決定(策定)、平成23年4月1日閣議決定(変更))に示された人権課題に対する国等の取組に関する記述として適切なものは、次の1~5のうちのどれか。
  • 校内暴力やいじめ、不登校などの問題の解決に向け、学校への弁護士の配置など教育相談体制の充実をはじめとする取組を推進する。また、問題行動を起こす児童・生徒については、暴力やいじめは許されないという指導を徹底し、必要に応じて出席停止制度の適切な運用を図るとともに、地域ぐるみの支援体制を整備していく。
  • 「敬老の日」「老人の日」「老人週間」の行事を通じ、広く国民が高齢者の福祉について関心と理解を深める取組を推進する。また、高齢化の進展を踏まえ、学校教育活動全体を通じて、高齢者に対する尊敬や感謝の心を育てるとともに、高齢社会に関する基礎的理解や介護・福祉の問題などの課題に関する理解を深めさせる教育を推進する。
  • 障害者の自立と社会参加を目指し、特別支援学校等における教育の充実を図るとともに、小・中学校の児童・生徒が障害のある子供に対する支援について専門的な知識を身に付けるため、小・中学校等や地域における交流教育の実施、小・中学校の教職員等のための指導資料の作成・配布、並びに学校教育関係者及び保護者等に対する啓発事業を推進する。
  • 国際化の著しい進展を踏まえ、学校教育活動全体を通じて、広い視野をもち、異文化を尊重する態度や異なる習慣・文化をもった人々と共に生きていく態度を育成するためのインクルーシブ教育システムの充実を図る。また、外国人児童・生徒に対して、日本語の指導をはじめ、適切な支援を行っていく。
  • 学校においては、情報に関する教科において、インターネット上の誤った情報や偏った情報をめぐる問題を含め、情報化の進展が社会にもたらす影響について知り、情報の収集・発信における個人の責任や情報モラルについて理解させるための教育の充実を図る。また、専門的な知識と技術の習得のための学習を通して、情報に関した資格の取得を推奨する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は2です。

「人権教育・啓発に関する基本計画 第4章 人権教育・啓発の推進方策」と照らし合わせて確認しましょう。

1:学校には「スクールカウンセラー」を配置し、教育相談体制の充実をはじめとする取組を推進するため、弁護士は誤りです。

2:正しいです。

3:障害者の自立と社会参加を目指し、「障害のある子どもに対する理解と認識を促進」します。小・中学校の児童・生徒が専門的な知識を身に付けるためというのは誤りです。

4:インクルーシブ教育とは、「人間の多様性の尊重等を強化し、障害者が精神的・身体的な能力等を最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能にするという目的で、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組み。」のことです。国際化とは関係がないため誤りです。

5:インターネットによる人権侵害について書かれてはいますが、「専門的な知識と技術の習得のための学習を通して、情報に関した資格の取得を推奨」は行なっていないため、誤りです。

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02

正答は2です。

問題は第4章人権教育・啓発の推進方策の2から出題されています。
1:誤り
(2)子どもの④に書かれています。「学校への弁護士」ではなく「スクールカウンセラー」であるため誤りです。

2:正しい
(3)高齢者の②と③に書かれています。

3:誤り
(4)障害者の③に書かれています。
「小・中学校の児童・生徒が障害のある子供に対する支援について専門的な知識を身に付けるため」ではなく「生涯のある子どもに対する理解と認識を促進するため」です。

4:誤り
(7)外国人の②に書かれています。
「インクルーシブ教育システムの充実を図る」ではなく「教育の充実を図る」です。インクルーシブ教育とは、障碍者教育において使われる言葉です。

5:誤り
(11)インターネットによる人権侵害の②に書かれています。「また、専門的な知識と技術の習得のための学習を通して、情報に関した資格の取得を推奨する。」とは書かれていません。


参考になった数0

03

1.誤り
「学校への弁護士の配置など教育相談体制の充実・・・」の部分が誤りです。正しくは、「スクールカウンセラーの配置など教育相談体制の充実・・・」です。

2.正しい
各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間といった学校教育活動全体を通じて、学校教育を推進します。

3.誤り
「小・中学校の児童・生徒が障害のある子供に対する支援について専門的な知識を身に付けるため」の部分が誤りです。

4.誤り
「インクルーシブ教育システム」とは、障害のある者と障害のない者が、ともに学ぶ仕組みのことです。したがって、この問題文は適切ではありません。

5.誤り
学校教育において、専門的な知識と技術の習得のための学習を通して、情報に関した資格の取得を推奨することは示されておらず、適切ではありません。

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