公立学校教員の過去問
平成29年度(H30年度採用)
小学校に関する問題 問23
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成29年度(H30年度採用) 小学校に関する問題 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
「特別の教科 道徳」に関する記述として、小学校学習指導要領(平成27年3月一部改正)に照らして最も適切なものは、次の1~5のうちではどれか。
- A教諭は、「特別の教科 道徳」において、情報モラルに関する指導に先立って、児童がコンピュータなどの情報手段に慣れ親しむことが大切であると考え、コンピュータで文字を入力するなどの具体的な操作に関する練習を主眼に置く授業を重点的に行うこととした。
- B教諭は、「特別の教科 道徳」の授業を公開したり、授業の実施や地域教材の開発や活用などに、家庭や地域の人々、各分野の専門家等の積極的な参加や協力を得たりするなど、家庭や地域社会との共通理解を深め、相互の連携を図ることに努めた。
- C教諭は、「特別の教科 道徳」となったことで特定の価値観を児童に指導することが重要であると考え、「道徳の時間」で行っていた児童自らが考え、理解し、主体的に取り組むことができるようにする指導から、教師自身の価値観を教える指導へと変更した。
- D教諭は、「自然環境保全」、「社会正義」などの現代的な諸課題には多様な見方や考え方があるため、「特別の教科 道徳」ではこれらの課題の解決に寄与しようとする意欲や態度を児童に育てることは難しいと判断し、これらの課題は他教科の指導においてのみ扱うこととした。
- E教諭は、「道徳の時間」では、伝統と文化、情報化への対応などの現代的な課題を題材とできるよう教材の開発に努めていたが、「特別の教科 道徳」では、教科書以外の教材は副教材を含め一切使用してはならないため、全ての指導を教科書のみで行うこととした。
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この過去問の解説 (3件)
01
学習指導要領 総則に「各教科等の指導に当たっては,児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ,コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作や情報モラルを身に付け,適切に活用できるようにするための学習活動を充実するとともに,これらの情報手段に加え視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること」とあります。道徳では、情報モラルに関する指導を行うことはありますが、タイピングを主眼に置く授業は重点的に行うことはありません。
2.正しい
学習指導要領「第3章 特別の教科 道徳」には「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」「2(7) 道徳科の授業を公開したり,授業の実施や地域教材の開発や活用などに家庭や地域の人々,各分野の専門家等の積極的な参加や協力を得たりするなど,家庭や地域社会との共通理解を深め,相互の連携を図ること」が示されているため、適切です。
3.誤り
特別の教科 道徳の目標は、「第1章総則の第1の2の⑵に示す道徳教育の目標に基づき,よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため,道徳的諸価値についての理解を基に,自己を見つめ,物事を多面的・多角的に考え,自己の生き方についての考えを深める学習を通して,道徳的な判断力,心情,実践意欲と態度を育てる」ことです。教師自身の価値観を教えるものではありません。
4.誤り
「特別の教科 道徳」では、「A 主として自分自身に関すること」「B 主として人との関わりに関すること」「C 主として集団や社会との関わりに関すること」「D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること」の4つの視点が示されている。「自然環境保全」は「自然愛護」としてDの内容項目として設定されています。「社会正義」はCの内容項目として設定されています。したがって、道徳でこれらに関連する教材を扱います。
5.誤り
学校教育法第34条第2項に「前項の教科用図書以外の図書その他の教材で,有益適切なものは,これを使用することができる。」とあり,児童生徒の道徳性を育むことに,より効果がある場合は,教科書以外の教材を活用することが可能であることを明示しています。そして,もう一つは,学習指導要領には「児童の発達の段階や特性,地域の実情等を考慮し,多様な教材の活用に努めること。特に,生命の尊厳,自然,伝統と文化,先人の伝記,スポーツ,情報化への対応等の現代的な課題などを題材とし,児童が問題意識をもって多面的・多角的に考えたり,感動を覚えたりするような充実した教材の開発や活用を行うこと。」とあるため、副教材等の使用は禁止されておりません。
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02
1:「コンピュータで文字を入力するなどの具体的な操作に関する練習を主眼に置く授業を重点的に行うこととした。」は、道徳とは関係ないため誤りです。
2:第3章の中の「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」「2(7)」の部分に根拠があります。正答です。
3:「教師自身の価値観を教える指導へと変更した。」という部分が誤りです。
4:「他教科の指導においてのみ扱うこととした」という部分が誤りです。
5:「教科書以外の教材は副教材を含め一切使用してはならない」という部分が誤りです。
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03
1:誤り
「コンピュータで文字を入力するなどの具体的な操作に関する練習を主眼に置く授業を重点的に行うこととした。」という部分は、道徳における指導内容とは異なるため誤りです。
2:正しい
第3の2の(7)には「道徳科の授業を公開したり,授業の実施や地域教材の開発や活用などに家庭や地域の人々,各分野の専門家等の積極的な参加や協力を得たりするなど,家庭や地域社会との共通理解を深 め,相互の連携を図ること。」とされています。
3:誤り
「教師自身の価値観を教える指導へと変更した。」とありますが、教師自身の価値観を教えるというのは不適切であるため誤りです。
4:誤り
「他教科の指導においてのみ扱うこととした」とありますが、「自然環境保全」、「社会正義」などの現代的な諸課題は道徳の指導内容であるため、他教科の指導のみというのは不適切です。
5:誤り
「教科書以外の教材は副教材を含め一切使用してはならないため」とありますが、使用することができるため、誤りです。
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