公立学校教員の過去問
平成29年度(H30年度採用)
小学校に関する問題 問25

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成29年度(H30年度採用) 小学校に関する問題 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」(中央教育審議会平成28年12月)に示された「小学校の外国語教育における改善・充実」に関する記述として適切なものは、次の1~5のうちのどれか。
  • 小学校段階においては、高学年の外国語活動の充実により、「音声中心で学んだことが、中学校の段階で音声から文字への学習に円滑に接続されている」という成果が挙げられている一方で、「高学年は、児童の抽象的な思考力が高まる段階であり、より体系的な学習が求められる」などが課題として指摘されている。
  • 高学年において外国語を教科に位置付けるに当たっては、教育課程全体の枠組みの状況を考慮すると、年間70単位時間の授業時数を確保するために、各学校における教育課程全体や時間割の編成の見直しを行う必要があるが、教科としての外国語教育については10~15分程度を単位とした短時間学習を設定することは認められないとされている。
  • 各学校において、学習指導要領上の目標等に基づいて児童が身に付けることが期待される外国語の資質・能力の育成が図れるような目標を設定する際には、個別の知識を児童にどれだけ身に付けさせることができるかということに主眼を置いた学習内容等を設定することが求められる。
  • 高学年において外国語を教科に位置付けるに当たっては、「評定」において、現行の学習指導要領の外国語活動では、数値による評価にはなじまないとされていることを踏まえ、文章の記述による評価を行うことが適当であり、中・高等学校の外国語科のような数値による評価は行わないこととされている。
  • 次期学習指導要領の改訂においては、中学年から「聞くこと」「話すこと」を中心とした外国語活動を通じて外国語に慣れ親しみ外国語学習への動機付けを高めた上で、高学年から発達の段階に応じて段階的に文字を「読むこと」及び「書くこと」を加えて総合的・系統的に扱う教科学習を行うことが求められる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は 5 です。

答申と照らし合わせると、

1:誤り
「小学校段階においては、高学年の外国語活動の充実により、児童の高い学習意欲、中学生の外国語教育に対する積極性の向上といった変容などの成果が認められる。一方で、①音声中心で学んだことが、中学校の段階で音声から文字への学習に円滑に接続されていない、②国語と英語の音声の違いや英語の発音と綴りの関係、文構造の学習において課題がある、③高学年は、児童の抽象的な思考力が高まる段階であり、より体系的な学習が求められることなどが課題として指摘されている。」とあり、一致しないため誤りです。

2:誤り
「教科化に伴い、小学校高学年において年間35単位時間増となる時数を確保するためには、教育課程全体の枠組みの状況を考慮すると、ICT等も活用しながら10~15分程度の短い時間を単位として繰り返し教科指導を行う短時間学習(帯学習、モジュ ール学習。以下「短時間学習」という。)を含めた弾力的な授業時間の設定や時間割編成を、教育課程全体を見通しながら実現していく必要がある。」とあり、認められていることから誤りです。

3:誤り
「外国語の学習においては、語彙や文法等の個別の知識がどれだけ身に付いたかに主眼が置かれるのではなく、児童生徒の学びの過程全体を通じて、知識・技能が、実際のコ ミュニケーションにおいて活用され、思考・判断・表現することを繰り返すことを通じて獲得され、学習内容の理解が深まるなど、資質・能力が相互に関係し合いながら育成されることが必要である。」であると示され、一致しないため誤りです。

4:誤り
「小学校高学年の外国語教育を教科として位置付けるに当たり、 「評定」においては、中・高等学校の外国語科と同様に、その特性及び発達の段階を踏まえながら、数値 による評価を適切に行うことが求められる。その上で、外国語の授業において観点別学 習状況の評価では十分に示すことができない、児童一人一人のよい点や可能性、進歩の 状況等については、日々の教育活動や総合所見等を通じて児童に積極的に伝えることが 重要である。小学校「外国語活動」については、現行の学習指導要領において数値による評価にはなじまないとされていること等を踏まえ、顕著な事項がある場合に、その特徴を記入する等、文章の記述による評価を行うことが適当である。」とあるため、一致せず誤りです。

5:正しい
問題文の通りです。

参考になった数4

02

正答は5です。

1:答申には、「小学校段階においては、高学年の外国語活動の充実により、児童の高い学習意欲、中学生の外国語教育に対する積極性の向上といった変容などの成果が認められる。一方で、①音声中心で学んだことが、中学校の段階で音声から文字への学習に円滑に接続されていない、②国語と英語の音声の違いや英語の発音と綴りの関係、文構造の学習において課題がある、③高学年は、児童の抽象的な思考力が高まる時期であり、より体系的な学習が求められることなどが課題として指摘されている」と説明されています。
答申で説明されている内容と問題文の内容が一致しないため、1は誤りです。

2:答申には、「教科化に伴い、小学校高学年において年間35単位時間増となる時数を確保するためには、教育課程全体の枠組みの状況を考慮すると、ICT等も活用しながら10~15分程度の短い時間を単位として繰り返し教科指導を行う短時間学習(帯学習、モジュール学習。以下『短時間学習』という)」を含めた弾力的な授業時間の設定や時間割編成を、教育課程全体を見通しながら実現していく必要がある」と説明されています。
答申で説明されている内容と問題文の内容が一致しないため、2は誤りです。

3:答申には、「各学校においては、国が外国語の学習指導要領に定める領域別の目標を踏まえ、更に具体的に各校の学習到達目標を設定する。その際、個別の知識がどれだけ身に付くかに主眼を置くのではなく、『知識・技能』を外国語による実際のコミュニケーションにおいて活用し、外国語で情報や自分の考えなどを表現し伝え合うことで、『思考力・判断力・表現力等』について外国語教育の資質・能力の育成が図られるよう、学習内容等を設定することが求められる」と説明されています。
答申で説明されている内容と問題文の内容が一致しないため、3は誤りです。

4:答申には、「小学校高学年の外国語教育を強化として位置付けるに当たり、『評定』においては、中・高等学校の外国語科と同様に、その特性及び発達の段階を踏まえながら、数値による評価を適切に行うことが求められる。その上で、外国語の授業において観点別学習状況の評価では十分に示すことができない、児童一人一人のよい点や可能性、進歩の状況等については、日々の教育活動や総合所見等を通じて児童に積極的に伝えることが重要である。小学校『外国語活動』については、現行の学習指導要領において数値による評価にはなじまないとされていること等を踏まえ、顕著な事項がある場合に、その特徴を記入する等、文章の記述による評価を行うことが適当である」と説明されています。
答申で説明されている内容と問題文の内容が一致しないため、4は誤りです。

5:答申でそのように説明されているため、5は正解です。

参考になった数1

03

1.誤り
「小学校段階においては、高学年の外国語活動の充実により、児童の高い学習意欲、中学生の外国語教育に対する積極性の向上といった変容などの成果が認められる。一方で、①音声中心で学んだことが、中学校の段階で音声から文字への学習に円滑に接続されていない、②国語と英語の音声の違いや英語の発音と綴りの関係、文構造の学習において課題がある、③高学年は、児童の抽象的な思考力が高まる段階であり、より体系的な学習が求められることなどが課題として指摘されている」と記述されているため、誤りです。

2.誤り
「短時間学習等の活用など、弾力的な授業時間の設定や時間割編成に関する考え方」として、
「ICT等も活用しながら10~15分程度の短い時間を単位として繰り返し教科指導を行う短時間学習(帯学習、モジュ ール学習。以下「短時間学習」という。)を含めた弾力的な授業時間の設定や時間割編成を、教育課程全体を見通しながら実現していく必要がある」と記述されているため、誤りです。

3.誤り
「外国語の学習においては、語彙や文法等の個別の知識がどれだけ身に付いたかに主眼が置かれるのではなく、児童生徒の学びの過程全体を通じて、知識・技能が、実際のコミュニケーションにおいて活用され、思考・判断・表現することを繰り返すことを通じて獲得され、学習内容の理解が深まるなど、資質・能力が相互に関係し合いながら育成されることが必要である」と示されているため、誤りです。

4.誤り
「小学校高学年の外国語教育を教科として位置付けるに当たり、「評定」においては、中・高等学校の外国語科と同様に、その特性及び発達の段階を踏まえながら、数値による評価を適切に行うことが求められる。その上で、外国語の授業において観点別学習状況の評価では十分に示すことができない、児童一人一人のよい点や可能性、進歩の状況等については、日々の教育活動や総合所見等を通じて児童に積極的に伝えることが重要である」と示されていることから、この記述は誤りです。

5.正しい
1.で解説した成果と課題を踏まえ、「次期改訂においては、中学年から「聞くこと」「話すこと」を中心とした外国語活動を通じて外国語に慣れ親しみ外国語学習への動機付けを高めた上で、高学年から発達の段階に応じて段階的に文字を「読むこと」及び「書くこと」を加えて総合的・系統的に扱う教科学習を行うことが求められる」と表記されているため、正しいです。

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