公立学校教員の過去問
平成29年度(H30年度採用)
高等学校に関する問題 問31
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成29年度(H30年度採用) 高等学校に関する問題 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
都立高校改革推進計画新実施計画(東京都教育委員会平成28年2月)に関する記述として適切なものは、次の1~5のうちのどれか。
- 道徳的価値の自覚を深めさせ、社会の様々な場面や状況に応じて適切に選択・行動する能力を育成し、人間関係の構築に必要なコミュニケーション能力を向上させるとともに、人間としての在り方生き方に関する自覚を深めさせ、道徳的実践力を育成するため、新教科「人間と社会」を全ての都立高等学校で実施する。
- 学力スタンダードに基づく学習指導を行うことで、生徒一人一人の学力の確実な定着を図るとともに、定着状況を組織的に把握できるようにする。また、義務教育段階の基礎学力の定着が十分ではない生徒に対し、個に応じた学び直し学習を支援するため、次世代リーダー育成道場等によって学習環境の充実などを図る。
- 理数アカデミーの取組により、観察や実験など体験的・問題解決的な学習を充実させた授業やディプロマ・プログラムの導入のほか、大学や研究機関等との連携や外部人材の活用などにより、生徒の理数に対する興味・関心を高めるとともに、生徒の思考力、判断力、表現力等を伸長させることで、将来の科学技術を支える人間を輩出する。
- 学校における不登校や中途退学への対応について、学級担任のみならず、学校内の教職員が適切な役割分担のもと協力するとともに、関係機関と連携を図りながらコオーディネーショントレーニングを実施するなど、組織的な取組を推進する。また、生徒が抱える問題は複雑・多様化していることから、生徒に対する支援体制の一層の強化を図っていく。
- 生徒が将来社会的に自立できるよう、就労等の進路決定に向けた支援や福祉的な支援を行うため、スクールソーシャルワーカー等、必要なスキルをもった人材により構成される「自立支援チーム」が、ユニバーサルデザインの考え方に基づいた障害特性に応じた授業や行動支援、現場実習を含むキャリア教育を実施する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:都立高校改革推進計画新実施計画にそのように示されているため、1は正解です。
2:都立高校改革推進計画新実施計画には、「学力スタンダードに基づく学習指導を引き続き行うことで、生徒一人一人の学力の確実な定着を図るとともに、定着状況を組織的に把握できるようにします。また、『高等学校基礎学力テスト(仮称)』などの導入に向けて、学力向上について更なる支援の在り方を検討します。さらに、義務教育段階の基礎学力の定着が十分ではない生徒に対し、個に応じた学び直し学習を支援するため、外部人材を活用した学習環境の充実などを図ります」と説明されています。
「次世代リーダー育成道場」ではなく「高等学校基礎学力テスト(仮称)」であるため、2は誤りです。
ちなみに、学力スタンダードとは、「各校が定めた明確な到達目標のこと。各校では学力スタンダードに基づいて、校内で組織的・効果的な指導及び評価を行い、その評価に基づいて、指導内容・方法の改善を図っている」と示されています。
3:都立高校改革推進計画新実施計画には、「観察や実験など体験的・問題解決的な学習を充実させた授業やカリキュラムの導入のほか、大学や研究機関等との連携や外部人材の活用などにより、生徒の理数に対する興味・関心を高めるとともに、生徒の思考力、判断力、表現力等を伸長させることで、将来の科学技術を支える人間を輩出します」と説明されています。
「ディプロマ・プログラム」の導入については記載されていないため、3は誤りです。
4:都立高校改革推進計画新実施計画には、「脳神経と身体の動きを効果的に結び付け、生徒の体力向上を図ることが期待できるコオーディネーショントレーニングに先進的に取り組む都立高校を平成27年度に6校指定しています」と説明されています。また、コオーディネーショントレーニングとは、「身体を動かすことを苦手とする生徒でも、手軽に取り組むことができる運動であり、運動意欲を高めたり、自信をもって運動に取り組むことができるトレーニングのこと。脳、身体に適切な感覚・運動刺激を与え、体力・運動能力を向上させることを目的としている」と示されています。
コオーディネーショントレーニングは、不登校や中途退学の生徒への対応として行う取り組みではないため、4は誤りです。
5:都立高校改革推進計画新実施計画には、「生徒が将来社会的に自立できるよう、就労等の進路決定に向けた支援や福祉的な支援を行うため、必要なスキルをもった人材により支援チームを構成するなどして、高校と連携して支援していく体制を構築します。スクールソーシャルワーカー等による『自立支援チーム』を創設し、中途退学の未然防止の取組、中途退学者や進路未決定卒業者への切れ目のない進路決定に向けた支援、不登校の生徒への対応を行います」と説明されています。
資料で説明されている内容と問題文の内容が一致しないため、5は誤りです。
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02
1:正しい
新教科「人間と社会」の設置については「 道徳教育とキャリア教育の一体化を図った、人間としての在り方生き方に関する新教科 「人間と社会」を開発し、平成28年度から全ての都立高校で実施します。社会の現実に照ら した体験活動や演習を通じて、道徳性を養い、判断基準(価値観)を高めることで、より良 い生き方を主体的に選択し、行動する力を育成します。」とされています。
2:誤り
学力スタンダードについては、27年度までの第1次実施計画の主な取組であり、新実施計画には特に記されておらず、
次世代リーダー育成道場は「姉妹校交流の拡大」におけるものであるため誤りです。
3:誤り
「理数アカデミー」の取組については「理数アカデミーの取組を行い、探究活動等の充実を図ると ともに、大学や研究機関等と連携して最先端の実験・講義を受講できる機会を設けるなど、6年間を見通した系統的な理数教育を推進します。」とされており、
また、ディプロマ・プログラムは実施計画に書かれていないため誤りです。
4:誤り
コオーディネーショントレーニングは実施計画に書かれていないため誤りです。
5:誤り
自立支援チームの設置については、「スクールソーシャルワーカー等による「自立支援チーム」を創設し、中途退学の未然防止 の取組、中途退学者や進路未決定卒業者への切れ目のない進路決定に向けた支援、不登校の 生徒への対応を行います。」とされており、行う内容が異なるため誤りです。
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03
道徳教育とキャリア教育の一体化を図った、人間としての在り方生き方に関する新教科「人
間と社会」を開発し、平成 28 年度から全ての都立高校で実施することを示しています。
2.誤り
学力スタンダードとは、各校が定めた明確な到達目標のことです。各校では学力スタンダードに基づいて、校内で組織的・効果的 な指導及び評価を行い、その評価に基づいて、指導内容・方法の改善を図っています。次世代リーダー育成道場とは、国内事前研修で様々なことを学び、その成果をもって留学にチャレンジする都立高校生等を支援するプログラムのことであるため、誤りです。
3.誤り
理数アカデミーの取組では、探究活動等の充実を図るとともに、大学や研究機関等と連携して最先端の実験・講義を受講できる機会を設けるなど、6年間を見通した系統的な理数教育を推進します。ディプロマ・プログラムとは、16歳~19歳までを対象としており、所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)が取得可能なプログラムのことです。都立高校改革推進計画新実施計画(東京都教育委員会平成28年2月)には記述されていません。
4.誤り
コオーディネーショントレーニングとは、身体を動かすことを苦手とする生徒でも、手軽に取り組むことができる運動であり、運動意欲を高めたり、自信をもって運動に取り組むことができるトレーニングのことです。不登校や中途退学の文面と合わせるのは適切ではありません。
5.誤り
「自立支援チーム」の役割は、都立高校等と連携し、①中途退学の未然防止、②不登校生徒への支援、③生徒及びその家族が抱える課題への福祉的支援、④都立高校を中途退学した生徒への就労・再就学支援を行うことです。したがって、問題文は適切ではありません。
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