公立学校教員の過去問
令和2年度（令和3年度採用）
高等学校に関する問題 問29

正解は4（ア ― D　イ ― A　ウ ― B）です。

【解き方のポイント】

ア～「平素と異なる生活環境」「見聞を広め」「集団生活の在り方」といった単語から、旅行・集団宿泊が連想されると良いです。

イ～「厳粛で清新な気分」から儀式が連想されると良いです。

ウ～「【文化】や芸術に親しんだりする」から文化的行事と連想されると良いです。

　ここでアにも「文化」という単語が含まれていて迷うかもしれませんが、選択肢には（アーB）の組み合わせがありません。よって、この問題に関しては、迷う必要がありません。

【参考】高等学校学習指導要領より引用

（1）儀式的行事

　学校生活に有意義な変化や折り目を付け，厳粛で清新な気分を味わい，新しい生活の展開への動機付けとなるようにすること。

（2）文化的行事

　平素の学習活動の成果を発表し，自己の向上の意欲を一層高めたり，文化や芸術に親しんだりするようにすること。

（3）健康安全・体育的行事

　心身の健全な発達や健康の保持増進，事件や事故，災害等から身を守る安全な行動や規律ある集団行動の体得，運動に親しむ態度の育成，責任感や連帯感の涵養，体力の向上などに資するようにすること。

（4）旅行・集団宿泊的行事

　平素と異なる生活環境にあって，見聞を広め，自然や文化などに親しむとともに，よりよい人間関係を築くなどの集団生活の在り方や公衆道徳などについての体験を積むことができるようにすること。

（5）勤労生産・奉仕的行事

　勤労の尊さや創造することの喜びを体得し，就業体験活動などの勤労観・職業観の形成や進路の選択決定などに資する体験が得られるようにするとともに，共に助け合って生きることの喜びを体得し，ボランティア活動などの社会奉仕の精神を養う体験が得られるようにすること。

正答は4（ア―D・イ―A・ウ―B）です。

「高等学校学習指導要領　特別活動」における「各活動・学校行事の目標及び内容」〔学校行事〕の「内容」は以下のとおりです。


（1）儀式的行事・・・A
　学校生活に有意義な変化や折り目を付け，厳粛で清新な気分を味わい，新しい生活の展開への動機付けとなるようにすること。・・・イ

（2）文化的行事・・・B
　平素の学習活動の成果を発表し，自己の向上の意欲を一層高めたり，文化や芸術に親しんだりするようにすること。・・・ウ

（3）健康安全・体育的行事・・・C
　心身の健全な発達や健康の保持増進，事件や事故，災害等から身を守る安全な行動や規律ある集団行動の体得，運動に親しむ態度の育成，責任感や連帯感の涵養，体力の向上などに資するようにすること。

（4）旅行・集団宿泊的行事・・・D
　平素と異なる生活環境にあって，見聞を広め，自然や文化などに親しむとともに，よりよい人間関係を築くなどの集団生活の在り方や公衆道徳などについての体験を積むことができるようにすること。・・・ア

（5）勤労生産・奉仕的行事・・・E
　勤労の尊さや創造することの喜びを体得し，就業体験活動などの勤労観・職業観の形成や進路の選択決定などに関する体験が得られるようにするとともに，共に助け合って生きることの喜びを体得し，ボランティア活動などの社会奉仕の精神を養う体験が得られるようにすること。

「高等学校学習指導要領　特別活動」の「第５章の第２」において、「各活動・学校行事の目標及び内容」は以下のように記述されています。

A：儀式的行事
学校生活に有意義な変化や折り目を付け，厳粛で清新な気分を味わい，新しい生活の展開への動機付けとなるようにすること。
具体的には、入学式や卒業式、始業式、終業式、修了式が挙げられます。

B：文化的行事
平素の学習活動の成果を発表し，自己の向上の意欲を一層高めたり，文化や芸術に親しんだりするようにすること。
具体的には、文化祭や音楽会、合唱コンクールが挙げられます。

C：健康安全・体育的行事
心身の健全な発達や健康の保持増進，事件や事故，災害等から身を守る安全な行動や規律ある集団行動の体得，運動に親しむ態度の育成，責任感や連帯感の涵養，体力の向上などに資するようにすること。
具体的には、避難訓練や、交通安全、防犯教室、運動会が挙げられます。

D：旅行・集団宿泊的行事
平素と異なる生活環境にあって，見聞を広め，自然や文化などに親しむとともに，よりよい人間関係を築くなどの集団生活の在り方や公衆道徳などについての体験を積むことができるようにすること。
具体的には、遠足や修学旅行が挙げられます。

E：勤労生産・奉仕的行事
勤労の尊さや創造することの喜びを体得し，就業体験活動などの勤労観・職業観の形成や進路の選択決定などに関する体験が得られるようにするとともに，共に助け合って生きることの喜びを体得し，ボランティア活動などの社会奉仕の精神を養う体験が得られるようにすること。
具体的には、就業やボランティアに関わる体験的な活動が挙げられます。

アはD、イはA、ウはBが当てはまるため、正答は4となります。