給水装置工事主任技術者 過去問
令和2年度(2020年)
問14 (給水装置工事法 問14)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和2年度(2020年) 問14(給水装置工事法 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

給水管の明示に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 道路部分に布設する口径75mm以上の給水管に明示テープを設置する場合は、明示テープに埋設物の名称、管理者、埋設年度を表示しなければならない。
  • 宅地部分に布設する給水管の位置については、維持管理上必要がある場合には、明示杭等によりその位置を明示することが望ましい。
  • 掘削機械による埋設物の毀損事故を防止するため、道路内に埋設する際は水道事業者の指示により、指定された仕様の明示シートを指示された位置に設置する。
  • 水道事業者によっては、管の天端部に連続して明示テープを設置することを義務付けている場合がある。
  • 明示テープの色は、水道管は青色、ガス管は黄色、下水道管は緑色とされている。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は「不適当なもの」を回答する問題です。

地中に配管を埋設する場合、その配管の情報を明記するために直接配管などに巻きつけて識別できるように明示テープを貼ります。

水管には口径というものがあり、例えば配水管は口径が150mm位の大きさをしています。給水管はそれよりも細くなっています。この口径は大事な情報で、この太さによって各家庭に引き込める(分岐できる)戸数が決まってしまうからです。

選択肢1. 道路部分に布設する口径75mm以上の給水管に明示テープを設置する場合は、明示テープに埋設物の名称、管理者、埋設年度を表示しなければならない。

この記述は正しいです。

道路に埋められている管にその名称(例えば「ガス管」や「上水道」など)や埋設の年などを明示するために、明示テープを貼り付けます。ただし、外径が0.08m(口径が75mm)未満のものはその限りではありません(口径が75mm以上は明示テープを設置します)。

選択肢2. 宅地部分に布設する給水管の位置については、維持管理上必要がある場合には、明示杭等によりその位置を明示することが望ましい。

この記述は正しいです。

宅地(現在建物が立っている土地)が、例えば集合住宅や工場、官公署施設などである場合、もしくは管理者が維持管理上必要であると認めるときに明示杭などによりその位置を明らかにします。

選択肢3. 掘削機械による埋設物の毀損事故を防止するため、道路内に埋設する際は水道事業者の指示により、指定された仕様の明示シートを指示された位置に設置する。

この記述は正しいです。

毀損(きそん)とは、物が壊れることです。

明示シートは通常水道管の頂部と、路面の間(管から30cm~60cmほど上部)に埋め込みます。このシートは、掘削(くっさく)機械により水道管などが切断や損傷されるのを未然に防ぐことが目的で埋め込まれます。

この明示シートはヒダになった状態で埋め込まれます。掘削時にこのシートがショベルなどに引っかかり引き上げられて地表に現れます。このとき折り畳み部分が伸びるので、水道管が破断することを防げます。

選択肢4. 水道事業者によっては、管の天端部に連続して明示テープを設置することを義務付けている場合がある。

この記述は正しいです。

 明示テープの貼り方は、胴巻きテープの場合は円周方向に1周半巻きします。管天端部テープは胴巻きテープの上に貼り付けます。胴巻きテープの場合は、テープの間隔や何か所貼るかは管の太さで決まります。管天端部の場合は呼び径(キリのいい数値で表した外形や内径)が500mm未満の場合は管天端部、それ以上の場合は、管天端部と両側に取り付けます(管が太いとその分天端部の表面も広くなるので)。

選択肢5. 明示テープの色は、水道管は青色、ガス管は黄色、下水道管は緑色とされている。

この回答が「不適当なもの」です。

明示テープの色分けは以下の通りです。

水道用(上水道):青

下水用:茶色

ガス用:緑

農業用水:黄

工業用水:白

なので、ガス管「黄色」ではなく、」で、下水道管「緑」ではなく茶色」です。

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02

不適当なものを選択する問題です。

選択肢1. 道路部分に布設する口径75mm以上の給水管に明示テープを設置する場合は、明示テープに埋設物の名称、管理者、埋設年度を表示しなければならない。

適当です。

 

道路内の主要管路では掘削事故防止と維持管理のため、口径75mm以上の管に明示テープを設置し、名称・管理者・埋設年度を表示することが規定されています。

選択肢2. 宅地部分に布設する給水管の位置については、維持管理上必要がある場合には、明示杭等によりその位置を明示することが望ましい。

適当です。

 

宅地内ではテープではなく、杭やプレートなどで位置を示す方法が適切です。

選択肢3. 掘削機械による埋設物の毀損事故を防止するため、道路内に埋設する際は水道事業者の指示により、指定された仕様の明示シートを指示された位置に設置する。

適当です。

 

掘削事故防止が明示シートの一番の目的です。

設置位置・仕様は水道事業者の基準に従います。

 

選択肢4. 水道事業者によっては、管の天端部に連続して明示テープを設置することを義務付けている場合がある。

適当です。

 

各水道事業者の基準により、給水管の埋設深さや周囲の土壌状況に応じて、管の天端部に沿って連続的に明示テープを設置することが求められることがあります。

これにより、将来の掘削時に早期に埋設物の存在を知らせる効果があります。

 

選択肢5. 明示テープの色は、水道管は青色、ガス管は黄色、下水道管は緑色とされている。

不適当です。

 

〈明示テープの色分け〉

青色:上水(飲料水、生活用水)

緑色 :ガス

茶色:下水(汚水、雑用水)

黄色:農業用水

白色:工業用水(製造工程などで使用)

 

これらの色分けは誤って違う種類の水を供給する事故を防ぐほか、メンテナンスや緊急時の対応をスムーズに行うために非常に重要です。

特に、上水と工業用水を明確に区別することで、衛生的なリスクを回避できます。

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