給水装置工事主任技術者 過去問
令和元年度(2019年)
問24 (給水装置の構造及び性能 問24)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和元年度(2019年) 問24(給水装置の構造及び性能 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

金属管の侵食に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 埋設された金属管が異種金属の管や継手、ボルト等と接触していると、自然電位の低い金属と自然電位の高い金属との間に電池が形成され、自然電位の高い金属が侵食される。
  • マクロセル侵食とは、埋設状態にある金属材質、土壌、乾湿、通気性、pH、溶解成分の違い等の異種環境での電池作用による侵食をいう。
  • 金属管が鉄道、変電所等に近接して埋設されている場合に、漏洩電流による電気分解作用により侵食を受ける。
  • 地中に埋設した鋼管が部分的にコンクリートと接触している場合、アルカリ性のコンクリートに接している部分の電位が、コンクリートと接触していない部分より高くなって腐食電池が形成され、コンクリートと接触していない部分が侵食される。

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この過去問の解説 (2件)

01

正答:1

1.不適当。自然電位の低い金属が侵食されます。

2.記述の通りです。

3.鉄道や変電所に近接した金属管は電気侵食を受けます。
対策として、マグネシウムなどを陽極として埋設する流電陽極法、金属体と電極に直流電源を接続して防食電流を供給する外部電源法などがあります。

4.コンクリート/土壌(C/S)マクロセル腐食の記述です。
腐食速度が速いのが特徴です。

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02

不適当なものを選択する問題です。

選択肢1. 埋設された金属管が異種金属の管や継手、ボルト等と接触していると、自然電位の低い金属と自然電位の高い金属との間に電池が形成され、自然電位の高い金属が侵食される。

不適当です。

 

これはガルバニック腐食に関する記述です。

異種金属が接触すると、自然電位の低い金属がアノード(マイナス極)となり、腐食が進みます。自然電位の高い金属はカソード(プラス極)となり、腐食されにくいです。

選択肢2. マクロセル侵食とは、埋設状態にある金属材質、土壌、乾湿、通気性、pH、溶解成分の違い等の異種環境での電池作用による侵食をいう。

適当です。

 

マクロセル侵食は、土壌の条件(酸素濃度、水分量、pHなど)が不均一であるために同じ金属管上でも電位差が生じ、腐食が促進される現象を指します。

選択肢3. 金属管が鉄道、変電所等に近接して埋設されている場合に、漏洩電流による電気分解作用により侵食を受ける。

適当です。

 

これは迷走電流腐食に関する記述であり、正しいです。

選択肢4. 地中に埋設した鋼管が部分的にコンクリートと接触している場合、アルカリ性のコンクリートに接している部分の電位が、コンクリートと接触していない部分より高くなって腐食電池が形成され、コンクリートと接触していない部分が侵食される。

適当です。

 

これは濃淡電池腐食の一種です。

コンクリートは一般的にアルカリ性であり、鋼管の表面に不動態皮膜を形成し、その部分の電位を高くします。

一方、コンクリートと接触していない土壌中の部分は、相対的に電位が低く、アノードとなって腐食が促進されます。

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