給水装置工事主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)
給水装置の概要 問12

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和4年度(2022年) 給水装置の概要 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

湯沸器に関する次の記述の正誤の組み合わせのうち、適当なものはどれか。

ア  地中熱利用ヒートポンプ給湯機は、年間を通して一定である地表面から約10m以深の安定した温度の熱を利用する。地中熱は日本中どこでも利用でき、しかも天候に左右されない再生可能エネルギーである。
イ  潜熱回収型給湯器は、今まで利用せずに排気していた高温(200℃)の燃焼ガスを再利用し、水を潜熱で温めた後に従来の一次熱交換器で加温して温水を作り出す。
ウ  元止め式瞬間湯沸器は、給湯配管を通して湯沸器から離れた場所で使用できるもので、2カ所以上に給湯する場合に広く利用される。
エ  太陽熱利用貯湯湯沸器の二回路型は、給水管に直結した貯湯タンク内で太陽集熱器から送られる熱源を利用し、水を加熱する。
  • ア:正  イ:正  ウ:誤  エ:正
  • ア:正  イ:誤  ウ:正  エ:誤
  • ア:正  イ:誤  ウ:誤  エ:正
  • ア:誤  イ:正  ウ:正  エ:誤
  • ア:誤  イ:正  ウ:誤  エ:正

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この過去問の解説 (1件)

01

ア 地中熱利用ヒートポンプ給湯機は、地表面から約10m以深の安定した温度を持つ地中の熱を利用します。

地中の温度は年間を通じてほぼ一定であり、天候に左右されない再生可能エネルギーとして利用できます。

日本中どこでも利用可能かどうかについては、地盤条件や設置スペースなどの制約はあるものの、技術的には全国で導入が可能です。

したがって、記述は正しいです。

 

 

イ 潜熱回収型給湯器(エコジョーズなど)は、従来は排気されていた高温(約200℃)の燃焼ガスの熱を再利用します。

燃焼ガス中の水蒸気が凝縮する際に発生する潜熱を回収し、水を加熱します。

その後、従来の一次熱交換器でさらに加温し、必要な温度の温水を作り出します。

この仕組みにより、熱効率を向上させ、省エネルギー化が図られます。

したがって、記述は正しいです。

 

 

ウ 元止め式瞬間湯沸器は、水栓の手前(元)に設置され、一つの給水ポイントに対して使用されます。

湯沸器から離れた場所で使用することや、2カ所以上に給湯することには適していません。

複数箇所に給湯する場合は、先止め式瞬間湯沸器貯湯式給湯器が一般的に利用されます。

したがって、記述は誤りです。

 

 

エ 太陽熱利用貯湯湯沸器の二回路型は、給水管に直結した貯湯タンク内で、太陽集熱器から送られる熱源を利用して水を加熱します。

二回路型では、**熱媒(不凍液など)**が集熱器と貯湯タンク内の熱交換器を循環し、間接的に水を加熱します。

この方式は、凍結防止や腐食防止に有効であり、安全性が高いのが特徴です。

したがって、記述は正しいです。

選択肢1. ア:正  イ:正  ウ:誤  エ:正

適当です。

まとめ

補足説明:

元止め式瞬間湯沸器は、単独の蛇口に直接接続して使用する小型の湯沸器で、キッチンのシンクなどで見られます。

先止め式瞬間湯沸器は、給湯配管を通じて複数の給湯箇所にお湯を供給できるタイプです。

潜熱回収型給湯器は、従来の顕熱のみを利用する給湯器に比べ、排熱の潜熱も利用することで効率が高まります。

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