社会福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
心理学理論と心理的支援 問8

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問題

社会福祉士試験 第27回(平成26年度) 心理学理論と心理的支援 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

感覚・知覚に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 目や耳などの感覚器には、光や音以外にも「眼球をおすと光が見える」などの感覚を生じさせる刺激があり、こうした刺激を適刺激という。
  • 網膜像から対象物の形を知覚するには、認識対象の形を背景から浮き立たせる「図と地の分離」が必要である。
  • 錯視は感覚器の生理学的な構造の影響で生じており、脳の中枢での推論過程などの影響や、刺激の物理的要素による影響はない。
  • 網膜に映る大きさが同じであれば同じ大きさに見えることを、大きさの恒常性という。
  • パターン認知における特徴分析とは、認知対象を部分に分けることなく全体としての特徴をとらえて認識する過程のことである。

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この過去問の解説 (4件)

01

1× 設問は不適刺激の説明です。適刺激とは、眼球にとっての光など、感覚器を最も効率よく興奮させる刺激を指します。
2○ 図の領域は、閉領域・狭い領域・左右対称領域などを指し、図の領域の背景になるのが地の領域です。
3× 錯視の多くが、脳の中枢で無意識的に推論する過程を通じることで生じるとされています。
4× 網膜に映る大きさが変化しても同じ大きさに見えることを「大きさの恒常性」と言います。
5× 設問は鋳型照合の説明です。
   特徴分析とは、認知対象を部分に分けて捉え   その組み合わせが既知の視覚対象に相当する   かで認識する過程のことです。

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02

正解は2です。

1.通常の光や音に反応する刺激を適刺激といいます。「眼球をおすと光が見える」のは不適刺激です。

2.目の網膜でとらえた像を知覚するために、対象を背景から浮き立たせる「図と地の分離」が行われるとされています。

3.錯視は視覚に現れる錯覚です。生じる理由は解明されていないため、脳の中枢における影響や、刺激の物理的要素による影響がないとはいえません。

4.大きさの恒常性とは、網膜に映る大きさが異なっていても、同じ大きさに見えることをいいます。

5.特徴分析とは、認知対象の特徴をとらえて認識する過程をいいます。

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03

×1 . 目や耳などの感覚器において、「眼球をおすと光が見える」などの感覚を生じさせる刺激は、不適刺激といいます。 適刺激とは、目なら光、耳なら音(振動)のように、それぞれの感覚器に感覚を生じさせる適切な刺激のことを言います。

○2 . 対象物の形を知覚するには、認識対象の形を背景から浮き立たせる「図と地の分離」が必要です。図とは、意味あるものとして際立って知覚される部分、地はその背景です。例えば、文章を読むときに、文字は図、背景部分は地となります。

×3 . 錯視とは、視覚における錯覚のことを言います。錯視は、脳の中枢での推論過程などの影響や、刺激の物理的要素による影響を受けます。

×4 . 大きさの恒常性とは、網膜に映る大きさが異なっているにも関わらず、同じ大きさに見えることを言います。

×5 . パターン認知の鋳型モデルにおける特徴分析とは、外界からの情報がある程度異なっていても、それと分かる認知的な仕組みのことを言います。

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04

1【×】適刺激とは各感覚器に最も効率よく興奮させる刺激のことです。設問は不適刺激の説明です。
2【○】閉じた領域、狭い領域などが、形を持つ図の領域と知覚されやすくなります。その背景のことを地の領域と言います。
3【×】目の錯覚のことです。刺激の物理的な刺激を脳内で無意識的に推論します。
4【×】恒常性とは、見ている対象は網膜に映る大きさが変わっても、その対象が同じ大きさに見えることです。
5【×】特徴分析とは、対象を部分的に捉え、その対象が自分の知っている中でどの組み分けに当たるかを認識する過程のことです。設問は鋳型照合です。

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