社会福祉士の過去問 第27回（平成26年度） 権利擁護と成年後見制度 問83

正解は３です。

１．Bさんの後見人はCさんであり、Aさんでないため、Aさんが財産保全の申立てをすることはできません。

２．この時点でCさんがBさんの預金を横領したかどうかは、まだ断定できないため、警察に告発することは最も適切とはいえません。

３．事実関係を明らかにするために、後見監督の行使を求めて、家庭裁判所へ相談することは、Aさんにとって最も適切な対応といえます。

４．Bさんの通帳から預金を引き出す権利は、Aさんにはありません。

５．CさんはBさんの後見人のため、Cさんの引き出しを止める権限は銀行にはありません。

1×　申し立て先は家庭裁判所です。
2×　事実関係を確認した上で警察に告発するのが適切です。
3○　後見監督人や家庭裁判所は、後見事務報告や財産目録の提出を後見人に対して求められるので、後見監督の行使を求めるのが適切です。
4×　成年後見人の同意がなければ預金を引き出すことができません。またAさんも金銭管理者としては不適切です。
5×　銀行に責任追及しても根本的解決にはなりません。

１．×
　ＡさんはＢさんの妹ですが、成年後見人はＣさんであるため、地方裁判所に対して財産保全の申し立てをすることは適切とはいえません。

２．×
　ＣさんがＡさんの財産を横領したという事実確認もしていない状態で警察に告発するのは、適切とはいえません。まずは、成年後見制度による解決を進めていくべきです。

３．○
　後見人であるＣさんが行う事務を監督するために、後見監督の行使を求めて、家庭裁判所へ相談するのが適切であるといえます。

４．×
　ＡさんはＢさんの妹ですが、成年後見人はＣさんであるため、Ｂさんの預金を引き出して保全する権利はありません。

５．×
　銀行の責任であるとは言えないため、適切とはいえません。