社会福祉士の過去問
第28回(平成27年度)
地域福祉の理論と方法 問32
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問題
社会福祉士試験 第28回(平成27年度) 地域福祉の理論と方法 問32 (訂正依頼・報告はこちら)
コミュニティや市民社会に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- マッキーヴァー(MacIver,R.)は、教会、学校、会社のような意図的につくられた機能的・結社的集団をコミュニティとして捉えた。
- ペストフ(Pestoff,V.)は、現代社会においては政府も市場もコミュニティもそれぞれが機能不全に陥っているため、個人主義を徹底することが必要であるとした。
- ロールズ(Rawls,J.)は、共同体の共通善や歴史的な価値を重視し、個人に先立つ共同体を重視するコミュニタリアニズムの思想を説いた。
- トクヴィル(Tocqueville,A.)は、1830年代のイギリスの社会の観察を通じて、市民社会の核心は中間組織としての多様な自発的結社にあるとした。
- ウェルマン(Wellman,B.)は、各個人が空間の縛りを離れ選択的に絆を築いていくとする、新しいコミュニティの可能性を説いた。
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この過去問の解説 (3件)
01
2✖ ベストフは政府、市場、コミュニティ、ボランタリーの4つの組織分類の関係を示したのであり、個人主義の徹底を主張したのではありません。
3✖ コミュニタリズムに代表されるのはサンデルなどです。ロールズは格差原理を説きました。
4✖ トクヴィルはイギリスではなくアメリカの観察を通じて自発的結社の存在を論じました。
5〇 ウェルマンは、解放されたネットワークの基づく新しいコミュニティの可能性を説きました。
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02
1.マッキーヴァーがとらえたのは、コミュニティではなくアソシエーションです。
2.ペストフは、政府・市場・コミュニティの欠点を補う組織として、第三セクターであるNPO・NGOをあげています。
3.共同体の共通善や歴史的な価値を重視し、個人に先立つ共同体を重視するコミュニタリアニズムの思想を説いたのは、サンデルです。ロールズは、格差原理を提案し、最も不遇な人々の利益を最大化することを説きました。
4.トクヴィルが観察したのは、イギリスではなくアメリカです。
5.ウェルマンは、各個人が空間の縛りを離れ選択的に絆を築いていくとする、新しいコミュニティの可能性を説きました。
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03
近代アメリカの思想哲学に関わる地域社会の問題です。
1× 意図的につくられた機能的・結社的集団は「アソシエーション」です。
コミュニティは地域社会に根付いた集団を指します。
2× 政府・市場・コミュニティのそれぞれの関係性に着目し、分析をしました。
3× ロールズはコミュニタリアニズムではなく、「リベラリズム(自由主義)」の立場をとっています。
4× トクヴィルが観察対象にしたのは、建国期のアメリカです。
1830年代の著書『アメリカのデモクラシー』で、市民社会の核心は市民一人一人の地域への関心にあるとしました。
5〇 正しいです。
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