社会福祉士の過去問
第28回(平成27年度)
相談援助の基盤と専門職 問94
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問題
社会福祉士試験 第28回(平成27年度) 相談援助の基盤と専門職 問94 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、児童養護施設のA職員(社会福祉士)によるB子への自立支援の観点から現時点でとるべき対応として、より適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
B子(17歳)は、実の母親と継父からの虐待で児童養護施設に入所している。母親と継父の養育に対する意識や生活状況はかなり改善されてきた。母親と継父は、B子と一緒に暮らしたいと言っている。A職員が、B子の意思を尋ねたところ、親の気持ちは分からなくもないが、施設退所後は一人暮らしをしながら大学に進学したいと言う。その一方で、大学には進学したいが、一人暮らしには不安があるとも言う。
〔事例〕
B子(17歳)は、実の母親と継父からの虐待で児童養護施設に入所している。母親と継父の養育に対する意識や生活状況はかなり改善されてきた。母親と継父は、B子と一緒に暮らしたいと言っている。A職員が、B子の意思を尋ねたところ、親の気持ちは分からなくもないが、施設退所後は一人暮らしをしながら大学に進学したいと言う。その一方で、大学には進学したいが、一人暮らしには不安があるとも言う。
- 現在の自分の学力や生活力を自分自身で客観的に見直すよう求める。
- 親の理解を得るため、自分の意思を、自分の責任で親に伝えるよう指示する。
- 大学進学と一人暮らしについて考える前に、就職して経済力をつけるよう助言する。
- 生活する上で身についていない知識やスキルについて、職員とともに学ぶことを助言する。
- どうすれば大学進学と一人暮らしが可能になるのか、活用できる資源の情報収集を一緒にしてみることを提案する。
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この過去問の解説 (3件)
01
2× 自己責任にのみ帰結させてはいけません。
3× 進学を志望しており就職をすすめるのは不適切です。
4○ 生活に必要なスキル修得は重要な自立支援です。
5○ 一緒に情報収集していく姿勢が適切です。
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02
1.事例から学力や生活力が客観的に足りないということは読み取れないため、客観的に見直すように求めることは適切ではありません。
2.B子の意思が母親と継父と異なることや、虐待で児童養護施設に入所した背景などから、B子の責任でB子の意思を親に伝えるように指示するのではなく、支援者が一緒になってB子の自立支援を進める必要があります。
3.B子が大学進学と一人暮らしを希望しているため、就職して経済力をつけるよう助言することは適切ではありません。
4.B子が一人暮らしに不安を抱いていることから、生活する上で身についていない知識やスキルについて、職員とともに学ぶことを助言することは適切な対応です。
5.B子が大学進学と一人暮らしを希望しているため、どうすれば大学進学と一人暮らしが可能になるのか、活用できる資源の情報収集を一緒にしてみることを提案することは適切な対応です。
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03
1、不適切です。B子さん自身が大学へ進学するために必要な学力の事について、事例から読み取る事ができません。また、一人暮らしをする事に不安を感じているB子さんの不安を解消するために、一緒に考える事も必要です。B子さん一人に客観的に見つめ直させるという選択肢は適当とは言えません。
2、不適切です。B子さんは過去に両親から虐待を受けた経緯もあり、生活状況や意識が改善されたとはいえ自分の責任で意思を伝えさせることはB子さんにとって負担となります。B子さん自身の意志を両親に伝えるために、専門職としてその場に同席するなど、寄り添い支援する必要があると考えられます。
3、不適切です。B子さんは大学進学を希望しており、就職の意思は事例から読み取れません。金銭面について考える事は大切ですが、大学進学と一人暮らしの事を考える前に就職する事を勧める事は、B子さんの意思に反しており、自己決定を支援しているとは言えません。
4、適切な内容です。生活をする上で身についていないスキルは何か、B子さん自身に考えてもらうと同時に、職員から見て獲得しておいた方が良いスキルが何かを助言する事で、B子さんの不安解消に繋がる効果が期待できます。
5、適切な内容です。大学進学と一人暮らしをする事を否定せず、それらを達成するために必要な情報収集をする事はB子さんの意思決定を支援する事に繋がると考えられます。
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