社会福祉士の過去問
第29回(平成28年度)
心理学理論と心理的支援 問13
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問題
社会福祉士試験 第29回(平成28年度) 心理学理論と心理的支援 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
系統的脱感作法の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 自分や周囲に対して過度に否定的で、挫折感に浸っている不安やうつなどの気分障害のクライエントに対して、考え方や感じ方を肯定的な方向に変化させていく。
- 受動的注意集中状態下で、四肢の重感、四肢の温感、心臓調整、呼吸調整、腹部温感、額部涼感を順に得ることで、心身の状態は緊張から弛緩へ切り替えられる。
- 「すべての人に愛されねばならない」という非合理的な信念を、「すべての人に愛されるにこしたことはない」という合理的な信念に修正していく。
- 観察者はお手本(モデル)となる他者の行動を観察することで、新しい行動を獲得したり、既存の行動パターンを修正する。
- クライエントは、個別に作成された不安階層表を基に、リラックスした状態下で不安の誘発度の最も低い刺激から徐々に刺激が増やされ、段階的に不安を克服していく。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.誤り。認知に働きかけて気持ちを楽にするのが、認知療法・認知行動療法です。
欧米では、うつや不安障害の患者さんに効果が出ているそうです。
2.誤り。自律訓練法についての説明です。リラクゼーション技法であり、心身症や神経症に効果があるとされています。
「四肢の弛緩」「温感」などがキーワードです。
3.誤り。出来事や刺激そのものではなく、非合理→合理的な信念への修正は論理的な思考が心理に影響を及ぼすことから、論理療法と呼ばれ、アルバート・エリスが提唱し後に、アーロン・ベックが提唱しました。
4.誤り。モデリングの説明です。読んで字の通り、モデル(見本)の通りに行動や学習をしていく事です。子どもの発達はモデリングだと言われています。
5.正しい。系統的脱感作は「不安階層表」がキーワードです。最も不安を感じる事から一番弱く不安を感じる事までを記載した階層表を作り、少しずつ弱いものから進めて行きます。それを1つ1つクリアし、不安を取り除きます。
以上により、選択肢5が正解となります。
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02
1.不安や否定的な考え方を肯定的な方向に変化させていくことから、認知療法、認知行動療法の説明といえます。
2.身体に受動的に注意を向けていくことから、自律訓練法の説明といえます。
3.非合理的な考え方を合理的なものに修正していくことから、論理療法の説明といえます。
4.モデルの行動を観察することから、モデリング法の説明といえます。
5.系統的脱感作法では、個別に作成された不安階層表をもとに、リラックスした状態下で不安の誘発度の最も低い刺激から徐々に刺激を増やし、段階的に不安を克服していきます。
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03
2× 設問は自立訓練法の説明であり、受動的注意集中を通して自律神経系のバランスを回復させます。
3× 設問はエリスの論理療法であり、広義の認知療法に含まれます。
4× 設問は行動療法の一技法である、モデリングの説明です。
5〇 系統的脱感作法は、ある反応を引き起こす刺激や状況に、イメージ等を介して反応が生じなくなるまでクライエントをさらすエクスポージャーです。
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