社会福祉士の過去問
第29回(平成28年度)
現代社会と福祉 問27

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問題

社会福祉士試験 第29回(平成28年度) 現代社会と福祉 問27 (訂正依頼・報告はこちら)

個人の福祉ニードに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 利用者のフェルト・ニードとは、専門職が社会規範に照らして把握する福祉ニードのことである。
  • 人々の心身機能の状態が同一であれば、福祉ニードも同一である。
  • 経済的な福祉ニードは、相談援助の対象とはならない。
  • サービス供給体制の整備に伴い、潜在的な福祉ニードが顕在化することがある。
  • 福祉サービスの利用を拒んでいる人の福祉ニードは、専門職の介入によって把握されることはない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤り。ブラッドショウのニーズ分類は4つに分かれています。《1》規範的ニード(ノーマティブニード)《2》感得されたニード(フェルトニード)《3》表明されたニード(エクスプレスニード)《4》比較ニード(コンパラティブニード)です。フェルトニードは当事者本人が必要性を自覚しているニードのことです。

2.誤り。心身機能の状態が同じでも、一人一人個人差、環境、生活水準などにより異なるので、福祉ニードが同一というのは誤りです。

3.誤り。経済的な福祉ニードも相談援助の対象となります。貧困・生活保護などのケースが思い浮かぶのではないでしょうか。

4.正しい。顕在化とは「はっきり形に現れて存在する」を意味します。説明文の通り、サービス供給体制が整備されることにより、潜在的な福祉ニードが顕在化することがあります。

5.誤り。福祉サービスの利用を拒んでいる人の福祉ニードは専門職により、把握されることもあります。
行政や専門職によるニードは規範ニードと呼ばれています。

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02

正解は4です。

1.利用者のフェルト・ニードとは、利用者が感じている福祉ニードのことです。

2.心身機能の状態が同一であっても、福祉ニードは同一とは限りません。

3.経済的な福祉ニードも、相談援助の対象となります。

4.サービス供給体制の整備に伴って、潜在的な福祉ニードが顕在化することがあります。

5.専門職の介入によって、福祉サービスの利用を拒んでいる人の福祉ニードが把握されることもあります。

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03

1× 設問の内容はノーマティブニードの説明であり、フェルトニードは利用者が感得したニードのことです。
2× 心身機能の状態が同一であっても、各自のニード認識には差があります。
3× クライエントが経済的に困窮している可能性があり場合、生活保護などの制度利用に関する相談援助を行います。
4〇 サービス供給体制が整備されることで、サービス対象者がニードを自覚し表明することで顕在化することがあります。
5× クライエントが福祉サービス利用を拒んでいても、ニードとして把握されることはあります。

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