社会福祉士の過去問
第29回(平成28年度)
地域福祉の理論と方法 問36

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問題

社会福祉士試験 第29回(平成28年度) 地域福祉の理論と方法 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、社会福祉協議会に配置されているA地域福祉コーディネーター(社会福祉士)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
N町のB民生委員より、A地域福祉コーディネーターのところに、近頃、子どもの貧困問題に直面することが多く、全国的にも学習支援や子ども食堂の取組が注目されていることから、N町でも同様の活動を始めたいとの相談があった。
  • 学習支援と子ども食堂は機能が異なるので、B民生委員にどちらかに絞るように促した。
  • 社会福祉協議会がある社会福祉センター内には活動できるようなスペースがないため、B民生委員に社会福祉協議会としてはしばらく様子を見たいと伝えた。
  • 教育委員会が担当すべき課題であると考え、対応を依頼した。
  • 学生による学習ボランティアが必要であると考え、ボランティアセンターを通じて募集することにした。
  • B民生委員も含め、地域関係者や教育関係者などによる協議の機会を持ち、対応策について検討することにした。

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この過去問の解説 (3件)

01

1× どちらか一方に絞るのではなく「ニーズを抱える子ども」を中心に、環境全体を捉える視点が必要です。
2× 活動場所は社会福祉センター内に限定せず、各種社会資源の活用や新規開発が重要です。
3× 教育委員会だけでなく、福祉関係者、他専門機関の連携も必要です。
4× 食事の問題もあるため、学習ボランティアの確保だけでは不十分です。
5◯ 関係諸機関と協議を重ねて、問題解決を図ることが求められています。

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02

事例問題については、ある程度、消去法で答えをしぼることが出来ると思います。

厚労省の「これからの地域福祉のありかたに関する研究会報告書」によると
、地域福祉コーディネーターは住民の地域福祉活動がうまく進むように、住民や様々な関係者とのネットワーク作り、資源開発などを行う役割があります。

1.誤り。地域福祉コーディネーターは学習支援と子ども食堂についての情報を民生委員より入手しましたが、機能が違うからとどちらかに絞るようにという対応は誤りです。
まずは情報を集約し、適切な専門家等につなぐ、総合的包括的に支援することが求められます。

2.誤り。社会福祉センターには活動出来るスペースがありませんが、他の場所の検討を始めるなど幅広い視野を持つことも重要です。

3と4 誤り。一見すると正解のような気もしますが、Aコーディネーターの独断で必要を判断し、依頼している事が社協のコーディネーターの対応としては誤りです。

5.正しい。地域福祉コーディネーターの役割は様々な関係者と課題の共有、社会資源や新たな活動の開発を行います。

以上により、選択肢5が正解となります。

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03

正解は5です。

地域福祉コーディネーターは、社会資源の調整や、新たな活動の開発などを行うことが求められています。今回の事例では、B民生委員も含め、地域関係者や教育関係者などによる協議の機会を持ち、対応策について主体的に建設的に検討することが、最も適切な対応といえます。

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