社会福祉士の過去問
第29回(平成28年度)
社会調査の基礎 問85

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問題

社会福祉士試験 第29回(平成28年度) 社会調査の基礎 問85 (訂正依頼・報告はこちら)

調査者の倫理に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 仮説と異なるデータが得られた場合でも、そのデータも含めて報告書をまとめなければならない。
  • 学術研究上の調査は、調査対象者に強制的に回答を求める必要がある。
  • 調査対象者への謝礼は、謝礼目的で迎合的な回答をする恐れがあるので、禁じられている。
  • 調査対象者に調査の協力依頼をする際には、誤解がないように電話ではなく、文書で行わなければならない。
  • 公益社団法人日本社会福祉士会が作成した社会福祉士の倫理綱領および行動規範には、調査や研究に関する専門職としての倫理責任についての項目はない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1○ 仮説通りの結果が出ない場合でもその情報が、今後の研究に役立つ場合もあります。
2× 学術研究でも、調査対象者の自由意志に基づく同意や協力は得る必要があります。
3× 一般許容される範囲での謝礼により調査協力を得ることができる場合もあります。
4× 協力依頼の段階では必ずしも文書でのやりとりは行う必要はありません。
5× 社会福祉調査の実施や結果公表の際して、利用者などの不利益にならないように最大限の配慮を行うことや人物特定できないようにすること、また関係者に事前に承認を得なければなりません。

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02

正解は1です。

1.仮説と異なるデータが得られた場合でも、そのデータも含めて報告書をまとめなければなりません。

2.調査対象者に強制的に回答を求めることは倫理上適切ではありません。

3.調査対象者への謝礼は、禁じられていません。

4.調査対象者への協力依頼は、誤解がないように文書で行うことが望ましいといえますが、必須ではありません。

5.調査や研究に関する専門職としての倫理責任についての項目は存在します。

参考になった数16

03

1、適切な内容です。調査した結果が仮説と異なる結果となったとしても、その調査過程や調査内容などが次の研究に繋がっていく可能性があるため、データを報告書としてまとめておく必要があります。

2、不適切です。学術研究上の調査であったとしても、調査への協力や回答は調査対象者の自由意思に基づいて行われる物であり、強制的に回答を求める事はできません。

3、不適切です。調査対象者に調査協力を依頼し、それに応じてもらった場合に謝礼を渡す事自体は禁止されていません。事前に回答してもらう質問量などに応じて謝礼の金額や謝礼品の内容の妥当性は検討しておく必要があります。

4、不適切です。例えば調査協力者に調査依頼をする際は、電話や口頭での調査の説明を行い、口頭で同意を得た後に文書で同意書などを交わすなどの方法を取っても構いません。

5、不適切です。社会福祉士の倫理綱領において、調査・研究過程で利用者の人権を尊重し倫理性を確保する事などが謳われています。

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