社会福祉士の過去問
第30回(平成29年度)
現代社会と福祉 問27

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問題

社会福祉士試験 第30回(平成29年度) 現代社会と福祉 問27 (訂正依頼・報告はこちら)

各国の福祉改革に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • スウェーデンのエーデル改革は、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革であった。
  • イギリスのブレア内閣の社会的排除対策は、財政の効率化、市場化、家族責任など「大きな社会」理念に基づくものであった。
  • 日本の介護保険制度は、給付に要する費用の全額を保険料の負担として、財源の安定を目指した。
  • ドイツの介護保険制度は、障害者の介護サービスを除外して創設された。
  • アメリカのTANF( 貧困家族一時扶助 )は、「就労から福祉へ」の政策転換であった。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は1です。

1.スウェーデンのエーデル改革は、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革でした。

2.ブレア内閣は、大きな政府(社会)でも小さな政府でもない、第三の道という理念に基づいていました。

3.日本の介護保険制度において、保険料が負担する給付費用は全額ではありません。

4.ドイツの介護保険制度は、障害者の介護サービスも含んでいます。

5.「就労から福祉へ」ではなく「福祉から就労へ」が正しい表現です。

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02

正解は1です。
スウェーデンで1992年に起こったエーデル改革。高齢者医療や介護について、「保険医療は広域自治体(ランスティング)」「介護サービスは市町村(コミューン)」と、今まで曖昧だった責任の所在を明らかにしました。

その他の選択肢については、以下のとおりです。

2.「大きな社会」をスローガンとして掲げたのは、2010年にイギリス首相に就任したキャメロンです。

3.日本の介護保険制度では、給付に要する費用の50%が税金、50%が保険料となっています。また、介護保険制度の財政を安定させる『財政安定化基金』の内訳は、国が25%、都道府県と市町村が12.5%を負担しています。

4.ドイツの介護保険制度には、障害者の介護サービスも含まれています。被保険者は、医療保険制度における0歳以上のすべての加入者が対象です。

5.1996年、アメリカでは福祉改革法の成立によって、『要扶養児童家族扶助(AFDC)』『就労機会・基礎技能訓練(JOBS)』『緊急扶助(EA)』3つの福祉制度が廃止。給付金支給と就業支援を統合した「貧困家族一時扶助制度(TANF)」が設置されました。

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03

1.スウェーデンのエーデル改革は、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革のことです。

2.イギリスのブレア内閣の社会的排除対策は、「第三の道」という理念に基づいたものです。

3.給付に必要な費用は、保険料および公費から賄っています。

4.ドイツの介護保険制度は、障害者の介護サービスも含んでいます。

5.アメリカのTANF( 貧困家族一時扶助 )は、「福祉から就労へ」、公的福祉からの依存を脱却することを目指すものです。

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04

正解は1です。

1→スウェーデンのエーデル改革とは、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革です。
コミューンとは地方自治体の最小単位の呼び方です。

2→イギリスの「大きな社会」理念はキャメロン首相がスローガンとして掲げたものです。

ブレア首相は「第三の道」という考え方を示しました。

3→日本の介護保険制度の財源は、公費(税金)と被保険者が納める保険料の半分ずつの割合で構成されています。

4→ドイツの介護保険制度は、障害者の介護サービスも含まれています。

5→就労から福祉へではなく、「福祉から就労へ」という言葉です。

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