社会福祉士の過去問 第30回(平成29年度) 地域福祉の理論と方法 問35
この過去問の解説 (4件)
1.社会福祉法では、「市町村は、地域福祉の推進に関する事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者その他社会福祉に関する活動を行う者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努める」と規定されていますが、「福祉サービス利用者の意見聴取」は定められていません。
2.地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者は、相互に協力して、地域福祉の推進に努めなければなりません。
3. 市町村社会福祉協議会は、地域福祉コーディネーターを配置しなければならないといった規定はありません。
4. 市町村社会福祉協議会は、社会福祉を目的とする事業を経営する者又は更生保護事業を経営する者の「過半数」が参加していなければなりません。
5.共同募金会は、共同募金を行うには、「都道府県社会福祉協議会」の意見を聴き、配分委員会の承認を得て、共同募金の目標額を公告しなければなりません。
正解は2です。
社会福祉基礎構造改革(2000年)で社会福祉法が改正された際、地域福祉を推進する目的について「地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者が、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられるように、地域福祉の推進に努めなければならない」と示されました。
その他の選択肢については、以下のとおりです。
1.2000年の社会福祉事業法改正によって規定された、地域福祉計画。社会福祉法第107条により、「市町村は、市町村地域福祉計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、地域住民等の意見を反映させるよう努めるとともに、その内容を公表するよう努めるものとする」とされており、意見聴取を義務付けてはいません。
3.社会福祉協議会に属し、ボランティア活動の推進や地域巡回などを行なう、地域福祉コーディネーター。社会福祉法の中に、配置を義務付ける記載はありません。
4.社会福祉法第109条より、3分の2以上ではなく過半数が正しいです。
5.市町村社会福祉協議会が誤りです。社会福祉法第119条より 「共同募金会は、共同募金を行うには、あらかじめ、都道府県社会福祉協議会の意見を聴き、及び配分委員会の承認を得て、共同募金の目標額、受配者の範囲及び配分の方法を定め、これを公告しなければならない。」とされています。
1.「住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者、その他社会福祉に関する活動を行う者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努める」と規定されています。「福祉サービス利用者の意見聴取をしなければならない」とは規定されていません。
2.社会福祉法第4条に規定されています。
3.市町村社会福祉協議会に地域福祉コーディネーターを配置しなければならないという規定はありません。
4.3分の2以上ではなく、「過半数」と規定されています。
5.市町村社会福祉協議会ではなく、「都道府県社会福祉協議会」と規定されています。
市町村は、「市町村地域福祉計画」を策定するよう努めるものとする、とされています。
2→(地域福祉の推進)
地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者は、相互に協力して地域福祉の推進に努めなければならない、とされています。
3→「地域福祉コーディネーター」の記述は社会福祉法にはありません。
4→(市町村社会福祉協議会及び地区社会福祉協議会)
更生保護事業を経営する者の3分の2以上ではなく、「過半数」が参加しなければなりません。
5→(計画の公告)
共同募金会は、共同募金を行うには、あらかじめ、都道府県社会福祉協議会の意見を聴き、及び配分委員会の承認を得て、共同募金の目標額、受配者の範囲及び配分の方法を定め、これを公告しなければならない、とされています。
設問は「市町村社会福祉協議会」となっていますが、正しくは「都道府県社会福祉協議会」です。
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