社会福祉士の過去問
第30回(平成29年度)
権利擁護と成年後見制度 問78
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問題
社会福祉士試験 第30回(平成29年度) 権利擁護と成年後見制度 問78 (訂正依頼・報告はこちら)
介護保険制度に関する次の記述のうち、行政事件訴訟法上の取消訴訟で争い得るものとして、正しいものを1つ選びなさい。
- 制度に関する一般的な情報の提供
- 要介護認定の結果
- サービス担当者会議の支援方針
- 居宅介護支援計画の内容
- 介護保険事業計画の内容
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この過去問の解説 (3件)
01
行政事件訴訟法上の取消訴訟とは、行政の処分または裁決に不服がある場合に取り消しを求めるものです。
1.設問は地域包括支援センターが行うため不適切です。
2.要介護認定は行政が行うため正解です。
3.4.5.設問は事業所が行うため不適切です。
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02
行政事件訴訟法において、行政事件訴訟とは「抗告訴訟」「当事者訴訟」「民衆訴訟」「機関訴訟」のことです。
その中で「取消訴訟(第9条)」とは、次の2つです。
・処分の取消しの訴え(第3条第2項) 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為の取消しを求める訴訟
・裁決の取消しの訴え(第3条第3項) 審査請求、異議申立てその他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しを求める訴訟
介護保険法では、市町村が行った行政処分についての不服申し立ての審理、裁決を行うのは「介護保険審査会」です。そのため、介護保険法において「取消訴訟で争いえるもの」として第183条に定められている「審査請求」の対象となるかどうかで決まりまります。
<第183条(審査請求)>
1.保険給付に関する処分(被保険者証の交付の請求に関する処分及び要介護認定又は要支援認定に関する処分を含む。)又は保険料その他この法律の規定による徴収金(財政安定化基金拠出金、納付金及び第百五十七条第一項に規定する延滞金を除く。)に関する処分に不服がある者は、介護保険審査会に審査請求をすることができる。
2.前項の審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。
1.誤答
制度に関する一般的な情報の提供は、保険給付に関する処分や保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の対象にはなりません。
2.正答
要介護認定の結果は、保険給付に関する処分の対象となるため「取消訴訟で争い得るもの」となり、正答です。
3.誤答
サービス担当者会議の支援方針は、保険給付に関する処分や保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の対象にはなりません。
4.誤答
居宅介護支援計画の内容は、保険給付に関する処分や保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の対象にはなりません。
5.誤答
介護保険事業計画の内容は、保険給付に関する処分や保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の対象にはなりません。
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03
行政事件訴訟法上の取消訴訟は、行政の決定に対して取消を求めるものです。設問の中で、行政の決定にあたるものは要介護認定ですので、2が正答となります。
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